源泉98度の秘境 新玉川温泉で代謝アップ　美肌と健康を目指す方におすすめ

人間がつくり出したものは、やはり自然の力にはかなわない。訪れるたび、そんな感情に駆られるのが、日本一の強酸性泉の湯として知られる温泉施設「新玉川温泉」です。

青森ヒバの香りに包まれた大浴場

秘境の湯治場として人気の高い「玉川温泉」と同じ源泉が一年中堪能できる宿として26年続くこちら。源泉温度は98度。14もの浴槽がある大浴場には、酸性泉をやわらげた源泉50％の湯船や弱酸性の湯、気泡湯など種類が豊富で、なかでもおすすめは、足元から温泉で蒸される「箱蒸し湯」やミストサウナのような「蒸気浴」です。

噴気孔周辺は硫黄の結晶が樹氷のよう

発汗も促され、蒸気に含まれた温泉成分が鼻の粘膜や皮膚などから吸収されます。お肌はツルツル、皮膚病や神経痛、喘息（ぜんそく）などの治癒にも期待ができるそうで、源泉の持つ力はさることながら、その効用を生かす施設づくりは実に素晴らしい。どんなに最新の電気や薪（まき）のストーブができようが、自然の力を超えられるはずがないんです。

「一番注力しているのは浴槽の温度管理です。湯治のお客様は長く滞在されるので、一度でも違うとわかるんです。浴槽一つずつ全て手作業で温度を調節しています」（支配人の阿部真一さん）

宿から車で5分ほどの「玉川温泉園地自然研究路」では、毎分9千リットルの湧出量を誇る源泉「大噴（おおぶき）」や轟音（ごうおん）と湯けむりを上げる噴気孔が見られ、これぞ大地の息吹！岩盤にゴザを敷いて地熱を感じる天然岩盤浴もおすすめです。箱蒸し湯に蒸気浴…そして天然岩盤浴で天の川を眺める

写真　中村香
編集　服部広子