歩くだけでワクワク…カラフルな色彩に目を奪われるプラナカン建築~民族と食が解け合う都市vol.2
プラナカンとは、マレー語で「この地で生まれた」という意味を持つ言葉。東南アジアの女性と結婚した外国貿易商人の子孫のことを指す。シンガポールの「プラナカン」は、19世紀に、ペナンやシンガポールの活況だった港に定住した中国人貿易商人の子孫が多い。
プラナカンの人々が築き上げたプラナカン文化は、ヨーロッパとアジアのスタイルを取り入れ、独自の発展を遂げている。
シンガポールを歩いていると見かけるピンクや水色などのカラフルな建物、これらはプラナカン建築と呼ばれるもの。バロック様式など、西洋建築のエッセンスを取り入れた東西文化を融合させた住居だ。
華やかなショップハウス(1階がショップで2階が住居となっているプラナカン建築)が立ち並ぶカトン地区、ジョー・チアット・ロード周辺は、歩いているだけでわくわくしてくるはず。玄関前のタイルや、壁面の模様、軒下の飾りなどひとつひとつが美しく、プラナカンの美意識に目を奪われる。
プラナカン建築の魅力に触れたら、「プラナカン博物館」に立ち寄るのもおすすめ。彼らの歴史や、文化をより深く知ることができるだろう。
写真・清水健 取材・山下マヌー 文・高田真莉絵