宮島・紅葉谷が教えた“かたちを味わう”思想 もみじのかたちはなぜ菓子になったのか
紅葉谷に落ちるもみじの葉は、美しさの対象であると同時に、記憶のかたちでもあった。その形を写し取ったもみじ饅頭は、風景を保存し、持ち帰るための菓子として生まれる。宮島の自然観が、食文化へと変換された過程をひもとく。
もみじ饅頭にこそ広島の美の心が宿る
宮島・紅葉谷の水面に浮かぶ
もみじの葉の美しさに魅せられたデザイン

宮島・紅葉谷のもみじの葉を模った名物「もみじ饅頭」の誕生は1906年頃とされる。現在は多くの店が販売するが、その型は店によって少しずつ違う。
1925年創業の「藤い屋」は、廿日市工場の敷地内にショップ&カフェレストラン、もみじ饅頭の素材、小麦や大豆の試験的な栽培を行う「畑LABO」がある「IROHA village」でもみじ饅頭の魅力とそこに込める想いを伝える。工場はガラス越しに製造工程を見ることができて焼きたての「もみじまんじゅう」も味わえる。


藤い屋
IROHA village
広島県広島市佐伯区五日市港2-1-1
https://www.fujiiya.co.jp
https://www.fujiiya.co.jp
宮島「博多屋」ではガラス張りの製造所や大鳥居、参道の様子を眺めながら購入した焼きたてのもみじ饅頭や飲み物が楽しめる。

風景や香りとともに記憶に残る焼きたての味、思い出を持ち帰るもみじ饅頭。どちらも旅の醍醐味だ。シンプルで美しいもみじ饅頭には広島の美意識、風土への想いが宿っている。


博多屋
広島県廿日市市宮島町459
https://miyajimahakataya.com
https://miyajimahakataya.com
撮影 吉澤健太
取材・文 齊藤素子
編集 川原田朝雄
<広島への翼>
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