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『美味しんぼ』も訪れた名店 桑名のはまぐり料理を訪ねて

『美味しんぼ』も訪れた名店 桑名のはまぐり料理を訪ねて

LIFE STYLE 花、旅、人

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今回は三重県桑名市の『蛤(はまぐり)料理 日の出』を紹介します。絶品のはまぐり料理で知られる創業100年を優に超す老舗料亭。あの『美味(おい)しんぼ』も取り上げた名店ですから、ご存じのかたも少なくないのではないでしょうか。

私は今年の夏、久方ぶりに同店にお邪魔する機会に恵まれました。はまぐりの天ぷら、焼きはまぐりと、はまぐりづくしのお料理をいただいたのですが、やはり、特筆すべきは、はまぐり鍋です。

伊勢湾の汽水域で育った大ぶりで身の厚い地元産の天然はまぐりを、煮立った極上のお出汁(だし)にくぐらせます。そして、口が開いた瞬間のぷりぷりで柔らかで、そのうえ、とってもジューシーな身を口に運びます。もう、言うことはありません!そして、鍋を食べすすめ、はまぐりをいくつも追加、言わば“追いはまぐり”をしていくと……、濃厚な旨みエキスが溶け出して、お出汁は刻々と深い味わいに変化していきます。これがもう、悶絶するほどおいしいのです。

ここでの食事で、さらに嬉しいのが、鍋の差配をしてくれる先代店主のお嬢さんのトーク。『美味しんぼ』にも登場した女性です。彼女の語る“はまぐり愛”あふれる、豊かなはまぐりのうんちく……、まるでマンガのワンシーンが、そのまま再現されたかのようです。そして「(マンガでは)実物よりブサイクに描かれちゃって」という鉄板ネタを筆頭に、お腹いっぱい笑わせてもくれるのです。食事が終わるころにはお腹も心も大満足で、私はごく自然に「やられた」とつぶやいたのでした。

江戸時代、伊勢路の玄関口として栄えた桑名。「一生に一度はお伊勢参り」と言われますが、私は「年に数度は桑名参り」と心に誓ったほどです。

今月末はハロウィンということで、カボチャの装花を贈ります。

赤井勝(あかい・まさる)

65年、大阪府生まれ。花を通じ心を伝える自らを「花人」と称し、自身の飾る花を「装花」と呼ぶ。08年、北海道洞爺湖サミット会場を花で飾り、13年、伊勢神宮式年遷宮では献花を奉納。24年、大阪府堺市に「Akai Masaru Art Museum」をオープン。

装花・文 赤井勝
編集 仲本剛

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