東京・世田谷に佇む用賀神社 日常に祈りの習慣を持つ
とちのこえをきくーー祝詞
音楽:黑瀧節也(Setsuya KUROTAKI)
Recording & Sound Design by Setsuya KUROTAKI
All tracks copyright protected. All rights reserved.
℗ / © 2026 schön rec. Under exclusive license to NOiR Inc.
https://maison-noir.net/
https://setsuyakurotaki.com/
静かな境内に響く、祝詞の声。独特の節回しと言葉の響きに耳を澄ませると、あたりの空気まで凛と澄んでいくよう。用賀神社で奏上される、厳かで美しい祈りの声をお聴きください。
かみさまのこえをきくーー用賀 誰かを思う祈りの力

東京・世田谷の日常の風景に、静かに佇む用賀神社。毎月2回の月次祭(つきなみさい)では、地域の平穏を願う祈りが捧げられている。ウェルネスのスペシャリストが神社を巡り、日本古来の祈りと「よりよく生きること」のヒントを探る本連載。地域の鎮守として人々に寄り添うこの神社で、今回は誰かを思い、祈ることの意味を見つめた。
Mindful Steps 383歩
今月の「SHINDO」チームによる用賀神社境内を散策した歩数(目安)
SHINDOーー神社でひらく、心と体のウェルネス
竹下雄真(たけした・ゆうま)
地域の平安を願う祈り 用賀神社に響く「祝詞」
月次祭は、古来、朝廷の法律に則って行われてきた祭祀。現在も全国各地の神社で国家や地域の平穏を祈るために斎行されている。用賀神社では月2回、御祭神の恩恵に感謝し、地域の平安と幸福を祈る祝詞(のりと)を奏上。縁起のいい表現を用い、言葉を尽くして御祭神に祈りを捧げる「誠意の言葉」だ。

東京・世田谷にある用賀神社。僕がここを訪れるようになったきっかけは、知人から三宅勝正宮司を紹介されたことだった。
印象に残ったのは、宮司が祈りや祝詞に注ぐエネルギーだ。用賀神社では月2回、月次祭を行い、氏子(地域の人々)や崇敬者の平穏を祈る。
「用賀神社は、この地を開拓した飯田家が信仰してきた神明社を源とし、明治時代に地域の神社が合祀されて鎮守となりました。現在も飯田家をはじめ、当時から続く家々の子孫が用賀に暮らしておられ、近年は新しく移り住んだ方々も増えて、ともに地域社会をつくっています。月次祭では、そうした皆さんの暮らしの平安と幸福を御祭神に祈っています。皆さんのご近所の神社でも、日供や月次祭などの形で日々地域のために祈られているんですよ」
月次祭で祝詞を聞いていると、ふと「自分を応援してくれている」と感じる瞬間がある。祈りは、自分が前へ進むための力。そう考えると、「祈り」と「応援」は近いのではないかと思った。
最近人気のフィットネスレース「HYROX(ハイロックス)」にも、同じことを感じる。会場では競技中の選手に盛んに声援が送られる。僕は「応援されること」も人気の理由の一つだと思っている。
大人になると誰かから「頑張れ」と声をかけてもらう機会は意外と少ない。僕自身、選手には「応援される選手になれ」とよく伝えている。応援される人になれば、周囲もその人がよくなるために力を貸してくれる。それは僕たち一般の人も同じだ。だから僕にとって祝詞も、ある意味応援歌に近い。誰かを思い、その人のためにエネルギーを使う。自分を応援してくれる人がいることは、体を整えること以上に大切なのかもしれない。
身近な神社に足を運び、祈りに触れる。そんな習慣も、ウェルネスにつながっている。


用賀神社
住所 東京都世田谷区用賀2-16-26
空港からのアクセス 用賀神社へは車で、成田空港から約90分、羽田空港から約40分
とちのものをいただくーー「新政」の酒

三宅宮司が神饌(しんせん)として選んでいる秋田の日本酒「新政」。秋田県産米のみを使い、伝統製法「生酛(きもと)」で醸す。「神社では日本酒を神様に供え、そのお下がりをいただくことを直会(なおらい)と言います」と竹下さん。
新政酒造
写真 宮澤正明
案内人 竹下雄真
音楽 黑瀧節也
編集 服部広子
翼の王国のアンケートにぜひご協力ください。
抽選で当選した方にプレゼントを差し上げます。