メインコンテンツにスキップ
ANAマイルで国内線ぐるぐる旅 ミリオンマイラーが教える裏技ルートと楽しみ方

ANAマイルで国内線ぐるぐる旅 ミリオンマイラーが教える裏技ルートと楽しみ方

LIFE STYLE 快適な空だけの旅

share

あけまして、おめでとうございマイル。今年も、国内、海外とANA便に乗れるだけ乗って、翌年のステイタス算定基準となるプレミアムポイントと、Wミリオンマイラーを達成するべくライフタイムマイルを着実に貯めていこうと決心する元日の朝。

ここ十数年、大晦日の除夜の鐘の音を聞きつつ携帯端末からANA MILEAGE CLUBアプリにアクセス。午前0時にリロードしてプレミアムポイントが0にリセットされるのをこの目で確かめて、さぁ新しい年が始まった!今年も乗らねば!と気合を入れる。脱皮する蛇のごと如く、私もなんだか脱皮した気分になる。

一度噛みついたら離さず、獲物をじっと待ち伏せる執念深さから、巳(み)年生まれは粘り強い努力家などともいわれるが、寅(とら)年生まれの私はお気楽に巳年はトグロを巻くように各地をぐるぐるしに行こうとお雑煮(ぞうに)をすすりつつルートを練る。先立つものと時間に余裕があるのなら、国際線で日本を出発して地球をぐるぐる延々と周回していたいのだが、ちょっと暇ができたら、国内線でぐるぐるするくらいが私の身の丈に合っているような気がする。

旅行などで目的地が複数ある場合でも、国内線で羽田→函館→新千歳→羽田と一度に3区間以上を乗り継ぐ経験をした方は少ないかもしれない。羽田→石垣→宮古→那覇→羽田のような離島ホッピング、羽田→長崎→壱岐(いき)→長崎→羽田のような途中プロペラ機でぐるぐるするのは、ジェット機よりも低空を飛行するので、晴れだと窓からの眺めも抜群だ。

中部(セントレア)→新千歳→静岡→那覇→中部と、たった一日で北海道にも沖縄にも行けてしまうぐるぐるルートは、中部ベースの方にはとくにおすすめだ。地方から出発するぐるぐるでは、小松→羽田→福岡→小松、仙台→那覇→福岡→新千歳→仙台、新潟→那覇→福岡→新千歳→新潟、高松→那覇→羽田→高松などのルートが乗りごたえがある。

冬の北海道で、飛行機にもたくさん乗れて、美味しいものをたらふく食べて日帰りぐるぐるして帰ってこようと思い立ったら、羽田→新千歳→女満別(めまんべつ)→羽田が私の推しルートだ。道内の都市間を、旅行者が真冬にレンタカーで移動するのはハードルが高い。悪天候の場合、通行止めになって道路上で何時間も立ち往生という可能性だってある。

ありがたいことにANAでは、悪天候などで遅延、欠航が見込まれる場合、予約便の変更、解約、振替が可能だ。滑走路の除雪作業が間に合わず、予約していた便が欠航してしまったことがある。嬉しいことに、毛布とドリンク支給の無料空港内宿泊サバイバル体験ができた。冬ならではのアクシデント、イレギュラーもごちそう!と、とことん飛行機旅を楽しみ尽くすのが“プロ搭乗客”なのだ。

〜つづく

イラストレーション ソリマチアキラ

パラダイス 山元 | ぱらだいす やまもと

プロ搭乗客。 ANA ミリオンマイラー。音楽家。餃子レストラン「荻窪餃子 蔓餃苑」オーナーシェフ。著書に『読む餃子』、英語版・フランス語版餃子レシピ本『GYOZA』、『パラダイス山元の飛行機の乗り方』『なぜデキる男とモテる女は飛行機に乗るのか?』などがある。全国各地で開催中の「皮からつくる本気の餃子づくり教室」などの出演イベントの詳細は X(旧Twitter) で発信中。

X @mambon

パラダイス 山元  写真