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福島空港へ周遊 羽田から空路で行くゴールデンルートに大興奮

福島空港へ周遊 羽田から空路で行くゴールデンルートに大興奮

LIFE STYLE 快適な空だけの旅

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「パラダイスさん、ミステリー小説書きませんか?」

飛行機エッセイの延長で、空の新ジャンルを開拓してみてはどうでしょうという女性編集者からの提案に、今までそんなの一編も書いたことがないのに「もしかしたら、イケるかも……!」などと、ならばネタを仕込むための搭乗スケジュールを早速入れないと!と瞬間沸騰してしまう私。

特急とか、豪華客船などの乗りものが登場し、読み始めて数ページ目で、いきなり事件現場の描写とか、犯人の動機や事件の謎を解いていく推理がそもそも苦手な私。列車の乗り換えごとに起こるトリックや、随所に伏線を交ぜ込んで、最後はまさかこの人が犯人だったなんてというどんでん返しのストーリーが書けるものなのか?主人公が事件解決のためにあんなことやこんなことに巻き込まれて、最後はハッピーエンドか、あえて後味の悪い“イヤミス”にもっていくとか構想を練るだけで頭の中がまた沸騰。

純粋にネタを仕込むため、いつも乗り慣れている路線よりも、これまで一度も乗ったことのない便や、さらには訪れたことがない空港を舞台にしたほうが、新鮮なインスピレーションが湧いてガンガン書けそうな気がしてきたので、『翼の王国』の中のマップで北から稚内、利尻、旭川……とチェックしたところ、福島空港へ一度も降り立っていないことが判明。

羽田からの直行便が飛んでいないからとかは理由にならない。プロ搭乗客としては誠にお恥ずかしい。以前、東北新幹線が止まっていた時に羽田からANAの臨時便が飛んでいたことを思い出した。ここ最近、福島には所用でよく出かけていたのだが、羽田から札幌、伊丹を経由しての福島入りは頭に浮かばず陸路ばかりだった。これは、もったいないことをしていた。こんなゴールデンルートに乗る機会をみすみす逃していたかと思うと急に焦って乗りたくなってきた。

羽田→伊丹→福島→新千歳→羽田の4区間だと福島で1泊になるが、逆ルートだと半日で周遊可能。便によっては、ANAウイングスが運航するターボプロップ機ボンバルディアDHC-8-400と、ANAとコードシェアしているIBEXエアラインズの70人乗り、リージョナルジェット機ボンバルディアCRJの両方に乗れる。

まだ一行も書いていないというのに、頭の中には、小説が映画化された際の“映え方”を常に意識。大小様々な仕様の飛行機が画面に登場したほうが楽しいに決まっている!前後の便、羽田→新千歳は王道のトリプルセブンB777、伊丹→羽田は全席モニター完備のB787-9が登場。

空港や機内でのカスタマーハラスメントの現場を、何度か目の当たりにしているが、ミステリーのネタにはなりにくいかなぁ。本当に書きあげられるかどうかがミステリーだ。全編機内執筆で、ワクワクが止まらない!

〜つづく