バンクーバーには何故ネイチャー&ヘルスコンシャスな人が多い?〜自然と共存する都市4
都市と自然との距離が近いバンクーバーではヨットやカヌー、セイリング、自転車、ウォーキング、ラン、スイム、冬にはスキー・・・と多種多様のアクティビティが楽しめる。実際多くの住民は身体を動かすことが好きだし、たいていなにかのスポーツをしている。この町の人は何故こんなにヘルスコンシャスなのか?この環境に囲まれ暮らしていたら、身体を動かさないほうが難しいとはわかりつつ、取材中「どうしてこの街の人はヘルスコンシャスな人が多いのですか?」と尋ねてみた。
或る人は「山、森、海、自然がすぐ近くにあるからだよ。子供の頃から親に連れられ自然と親しんできていることも関係していると思う。町エリアにいても自然との距離感を感じさせないしね」と言い、また或る人は「温暖だし天気もいいし。スポーツをしないというのが無理」だと言う。「理由?わからないよ、生まれてからこの環境にいたら、誰でも皆そうなるんじゃないのかな」と言う人も。
バンクーバーを訪れ、ウォーターフロントエリアからスタンレーパークエリアに来てみればわかることだが、とにかく緑が多い。緑の中でアクティビティを行う人が多ければ、当然グリーンスペースを大切にするし「まだまだ足りない。もっと緑を!」と訴える人もいる。
「はっきりしているのは、皆バンクーバーが好きだということ。だからみんな仲良く暮らしていこうという意識が働いている」と言い、「好き」の理由の一つが「スタンレーパークがあるから」。
年間1800万人もが訪れる約400ヘクタールのスタンレーパークがあり、ラグーンがあり海も森もある。
ここで暮らす人々にとって「自然は常にあるものだし、なくてはならないもの」なのだ。
取材・文・写真:山下マヌー