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“メルティングポット”に暮らすということ〜自然と共存する都市6

“メルティングポット”に暮らすということ〜自然と共存する都市6

TRAVEL 2023.06 バンクーバー特集

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カナダの中でも温暖なバンクーバー。ここには北米だけでなくアジアやヨーロッパなど、様々な国やエリアから人が移り住み、文字通り人種の坩堝(るつぼ)。人種も宗教も異なる人々が集まれば、大抵はそこで争いが起きる。しかしここは実に平和。多様な価値観を持つ人同士が隣り合って暮らしているのに、うまくいっているのはどうしてなのだろう?

「先住民の人を除いたら、みんな外から来た人。だからそれぞれ他の国々の人の立場を理解している。『俺たちの場所だ』と主張する人はいない。逆に多様性があるのは強い秘訣でもありますよ。それに他所から来る人達は、自分たちの良いところを持ってくることが多い。寄せ集めなのですが、それそれの文化や風習が楽しめることはラッキーなこと」(フェアモントホテルKristynaさん)、という説明が最も的を得ているかもしれない。とはいえ、町のアイコン的存在のスタンレーパークから、かつての住民である先住民たちを追い出したという過去もある。
「しかしそれを乗り越えつつ、皆バンクーバーが好きなんです。だからみんな仲良く暮らしていこうという意識が働いている」(スタンレーパーク生態学協会のOliviaさん)。

多種多様な人々が暮らすソルトスプリング島やボーエン島でも状況は同じ。
「新しい人は新しいエネルギーを持ってきてくれる。新しい人が来るのはとてもいいこと。土地の値段はたしかに上がったけど、新しい人達がお金を使ってくれたら島も潤っていくしね」(ソルトスプリング島ベリンダさん)。
因みにベリンダさんによると、新しくやってきた人は髪の毛もきちんとカットしてるし、きれいな靴を履いてるからすぐわかるという。「だけどここはそんなことは気にしなくていい場所。やがて島に長く住むようになると、みんな楽でラフな、思い思いの格好になってくる。島に馴染んできた証拠」。

とはいえ、一人になりたい人だっているに違いない。静けさを求めて島に移り住む人もいるはずだ。
「もちろん一人で静かに過ごしたい人もいるし、そういう人だって、それはそれでリスペクトされている。孤独の環境として島を選んだのだからそれでいいと思う。だけど静けさを求めてやってくると裏切られるかもしれませんよ。実は朝早くから鶏は鳴くし、夜通しフクロウも鳴く、春は一日中蛙が鳴くし。『ぜんぜん静かじゃないじゃないか!』と、島を出ていった人もいたのはホントです。

いずれにしても今回旅をしたバンクーバー及び周辺の島々で出会った人々は誰もがLOVEで迎え入れてくれたことは確かなのだ。

取材・文:山下マヌー  写真:秋田大輔

バンクーバーのおすすめホテル

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