名建築に泊まるーカミノ・レアル・ポランコ・メキシコ〜メキシコ、マヤブルーの不思議-1
ソウマヤ美術館、サンタモニカ教会、バスコンセロス図書館など、メキシコにはユニークな建築、世界的名建築が少なくない。こちらのホテルもそんな名建築の一つ。
1968年メキシコシティオリンピック開催にむけ、メキシコを代表する建築家リカルド・レゴレッタ氏により設計されたホテル。日本通の地元の人によると「メキシコ人にとって日本の帝国ホテルのような存在で、知らない人はいない」メキシコを代表するホテル。
それにしてもメキシコでは55年も前に、このように大胆で鮮やかな色使いの建築が建てられていたことに驚く。同じ頃の日本は高度成長に突入し、遊び的要素よりむしろ効率的なものが重用されていた時代。大きいものはいいこととされ、このようなデザインと色の楽しさを重んじた作品は殆ど例を見ない。
大胆な色使いと格子のデザインのエントランスは、ホテルというより美術館?実際、館内に飾られている有名な画家や彫刻家による博物館クラスの芸術作品とともに、その美しさや機能性、独特の配色で「ホテル博物館」とさえいわれている。
ホテルは高級エリアの一つポランコ地区の郊外、メキシコ最大の都市公園チャプルテペック公園に隣接。
メキシコシティ国際空港からも約15キロ、タクシーで約20分という便利な場所に位置している。因みにお値段の方はというと、原稿執筆の時点で約US$170~。円安にありながらも、名建築にリーズナブルに宿泊できるというのが嬉しい。
取材・写真・文:山下マヌー