バリ島から発信する「サステナブル」はエコとストリートのミックスカルチャー
豊かな自然に恵まれた“神々の島”として多くの旅人を惹きつけてきたインドネシアのバリ島が今、さらなる飛躍を遂げている。世界水準の新たな文化や美意識を形成するのは、楽園を求めここへ導かれた人々。地球の未来をも見据えた有機的な生き方が、そこにはあるのだ。イギリス出身のファウンダーが立ち上げたバリ発のエシカルブランドが、日本を含む世界中の国々のセレクトショップを賑わせていると聞き、その全貌について探った。
バリ島から世界へはばたくライフスタイル

昨今バリ島で発祥し世界への拡がりを見せるブランドに「スペース アヴェイラブル」がある。深刻な問題である海洋プラスチックゴミをリサイクルしたオリジナル素材を用い、インテリアや服の製作、店舗設計などを手がけるデザインスタジオだ。

イギリス出身のダニエルさんは、パンデミックを背景に環境問題へ配慮したこのプラットフォームを始動した。「バリは、お祈りの際のお供え物や篭編み、織物など、クラフト文化が根付く場所。その特性を大切にしながら、より現代的な視点で表現しています。またコミュニティに基づいたブランドとして街のクリーンアップ活動や若いデザイナーへの教育プログラム、素材について学ぶワークショップなどを主宰。環境意識を高める役割も果たしていけたら」

都会的なスタイルと伝統手工芸の邂逅(かいこう)


単にエコな素材を採用するだけでなく、バリ島のクラフトマンシップをデザインに活かす。「例えばひも状の素材を用い流線的なシルエットに編んだソファは、この地の職人の手作業によるもの。伝統ある文化を尊重したいという思いが着想源のひとつになっています」とダニエルさん。「今、バリには世界中から多くの人々が集まっていて、特に若者が活躍している実感が。我々も2025年はジャカルタとバリにそれぞれ新たな発信型店舗のオープンを計画中」

Space Available
Jalan Gunung Catur No.129,Padangsambian Kaja, Denpasar, Bali
バリ島への翼
ANAとガルーダ・インドネシア航空のコードシェア直行便で成田国際空港(NRT)からバリ・デンパサール国際空港(DPS)まで約7時間55分。帰国便は同様の経路で約7時間10分。バリ・デンパサール国際空港(DPS)から海沿いの市街地エリアまでは車で約15分~1時間、ウブドまでは車で1時間半程度。
写真 レシールマグズ
取材・文・編集 山下美咲
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