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対馬の海が育む一粒の奇跡 アコヤ真珠の輝き

対馬の海が育む一粒の奇跡 アコヤ真珠の輝き

TRAVEL 2026.07 対馬特集

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対馬の海で育つアコヤ真珠は、一般的な養殖よりも長い19カ月をかけて成長する。ゆっくりと重なる真珠層が生み出すのは、深く艶やかな輝きだ。真珠養殖には不向きともいわれる低温で栄養の少ない海が、その美しさを育む。自然の力と百年以上受け継がれる職人の技が磨き上げた一粒は、世界を魅了する輝きを放っている。

海が生んだ奇跡の輝き

真珠の一大産地「浅茅湾(あそうわん)」。穏やかな湾内には、アコヤ貝の養殖筏(いかだ)が幾重にも浮かぶ。

日本が誇るアコヤ真珠の三大養殖産地の一つ、対馬。「海水温が低く、栄養分も少ない」一見、真珠作りには不向きに思えるこの海が、実は美しさを育てる。

低温・低栄養の海では真珠の成長がゆっくりなため、通常12カ月ほどで出荷されるところを、19カ月もの時間をかけて育てるという。

すると真珠層が幾重にも重なり、深く艶(つや)やかな輝きが生まれる。まさに海が生んだ奇跡だ。さらに100年以上培われてきた技術が、美しさに磨きをかける。

対馬で作られた真珠は神戸などでの加工を経て、世界へと渡っていく。

53年真珠作りを続ける日高肇(はじめ)さんは「これだけとれても、本当に上質といえるものは一割もない」と話す。特級品の真珠にうっとりと見惚(みと)れていると、古代から国境を越え、クレオパトラや、楊貴妃(ようきひ)など、王国の女王クラスの女性たちが魅了されて身につけた光景が目に浮かぶ。

真珠養殖の要ともいえる作業がこの「核入れ」。母貝となる貝に、「核」と呼ばれる芯と、外套膜の細胞片(ピース)を移植する手術のような工程。職人の腕と集中力を要する作業。

対馬真珠を使ったアクセサリーブランド「対馬パール」。オリジナルアクセサリー作りも体験できる。島に生息するイノシシやシカの革を活用するなど、対馬ならではの循環の取り組みも。

対馬パール直営店

長崎県対馬市上対馬町比田勝200
Instagram @tsushimapearl
https://tsushimapearl.stores.jp

撮影 Bourbon
コーディネート おだち(あつかんDRAGON)
取材・文・編集 中野桜子

<長崎への翼>
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