サウナ愛好家必見の森サウナ HYと行く沖縄やんばるの自然探訪
沖縄の森を訪れたことはありますか? やんばるの森の奇跡を知っていますか?
沖縄北部の「やんばるの森」は「奇跡の森」と呼ばれ、2021年世界自然遺産に制定されました。
そしてまた沖縄で生まれ育ったHYは、2021年に沖縄県世界自然遺産大使となり、この大切な財産を語り継ぐお手伝いをしています。
この森で起こった奇跡、人々の抱く夢、人と自然の共存する新しい沖縄の魅力を、訪れて肌で感じてください。(HY)
逆境こそ転機……森をダイレクトに味わうサウナが2023年完成
南国気候で育った僕たちにとってサウナはそう身近なものではありませんでした。だからここでのサウナ体験には感動。さらに衝撃なのが、オーナーの坂本さんが大自然を相手に人力で作ったということです。自然を壊さず人と共存できるように、というコンセプトが伝わります。
オーナーの坂本哲治さん。スパ会社で経験を積み、いざ沖縄へ。最初はアルバイトを掛け持ち、子育てもしながら準備をしてカフェから始めたという。
「私は県外からの移住者です。沖縄の方は生まれながらに空、海、山に囲まれていますが、青森出身の私からすると涙を流して感動するレベル。伝えたいというエネルギーに変わりました。移住者だからこそ、島にできることがあると思うのです」
たしかに、沖縄県民は新しいものに対して慎重な人もいるので、こうして県外の人に刺激をもらったり、新しい沖縄の楽しみ方を教えてもらえることはありがたいです。観光客にとっても、冬も自然を満喫できる場所。
「私の原動力の根底には、どん底を味わった経験というのがあります。幼い頃父の会社が倒産、貧しい生活もしたし、一家で夜逃げも経験した。大人になり心が疲れたときにバックパッカーをして、タイの山奥に建つスパに出会った。“ユートピア” のような場所でした。衝撃を受け、自分もこんな場所を日本に作りたいと夢見ました。真剣に考えた結果、移り住んだのが沖縄です。まずは2015年にカフェをオープン。しかし数年後に襲われたのがコロナ禍による経営危機。どうしたら“密にならず、人々の息抜きになる場が作れるか。このピンチをチャンスに変えたい”と、先の見えない状態で、山の整備から始めました。夢があると人は強くなれますね」
今後の進化にも目が離せません。
ハンドパンの美しい音色と大自然で最高のヒーリング。山のあちこちで整い放題。焚き火もできる。
亜熱帯サウナ
案内人 HY
2000年結成のミクスチャーバンド。新里英之(Vo&Gt)、名嘉俊(Dr)、許田信介(Ba)、仲宗根泉(Key&Vo)の4名全員が沖縄県うるま市出身。「HY」は、彼らの地元・東屋慶名(Higashi Yakena)の地名が由来。2003年に2ndアルバム『Street Story』をリリースすると、インディーズとしては史上初のオリコンチャート初登場&4週連続1位という偉業を達成し、ミリオンセラーに。以来、多くのアルバムをリリース。国内ツアーに力を入れながら、カナダ、アメリカの主要8都市、台湾、韓国でもライブを実施。沖縄の自然を守る活動にも力を入れ、2021年には地元うるま市初の観光大使となり、沖縄県世界自然遺産大使に任命される。
毎年、沖縄県でHY主催の音楽フェス「SKY Fes」を開催
案内人・語り HY(沖縄県世界自然遺産大使)
写真 G-KEN
文・編集 中野桜子