ダンサーTAKAHIROが忘れられないアメリカ上空─なぜあの日の景色は龍に見えたのか
あの日の景色が龍に見えたのは、人生が大きく動き始めた瞬間と重なっていたからかもしれない。2009年3月、ロサンゼルスからニューヨークへ向かう機内で、TAKAHIROさんはアメリカ中西部の大地を撮影した。後に写真を見返すと、そこには宇宙へ喰らいつくような龍の姿が浮かんでいた。マドンナの世界ツアー参加が決まった翌日に出会った、忘れえぬ機窓の光景である。
才人が旅先で出会った忘れえぬ光景を綴る。
今回は日本、アメリカの第一線で活躍し続けるダンサーで振付家のこの人
写真・案内人 TAKAHIRO
アメリカ「NY APOLLO Amateur Night TV Show」にて9大会連続優勝を達成、マドンナのワールドツアーにも参加。日本では振付家として櫻坂46、藤井風、中島健人など多くのアーティストの作品を手がける。ダンサー事務所「INFINITY」主宰。近著に『「私なんて」と考えてしまうあなたも、絶対に前向きになれる40の言葉』(PHP研究所)がある。
アメリカ・上空

僕は飛行機の窓から外を眺めるのが大好きです。まるで、壮大な映画を観ているような、そんな気持ちになるんです。
眼下に広がる真っ白な氷の世界であったり、キラキラと輝く大海のさざなみであったり、あるいは、白い雲と青い空、さらにその上には空と宇宙の境目の、青から濃紺へのグラデーションを見ることができたり。それはもう、日ごろ暮らしている地上の世界からは想像もできないような、すべてが規格外の絶景。
それを窓というスクリーンを通して見ることができるのですから。僕は飛行機に乗ると、いつも高揚感を抑えきれずに窓から外を眺めながら、さらには撮影も楽しんでいるのです。
今回、ご紹介するのは、そんなふうにしてワクワクしながら撮った一枚。2009年3月。ロサンゼルスからニューヨークに戻る飛行機に乗っていて、アメリカ中西部上空で撮影したものです。
撮影時は「わ、きれいだな、すごいな!」と夢中でシャッターを切ったのですが、画像をあとから見返して気づいたのです。「これ、龍だ!」と。はっきりした龍の目が見えて、頭からはギューッとツノも伸びています。大地に現れた龍が大きな口を開け、いまにも宇宙に喰らいつこうとしている――。
自分で「宙喰龍(アマハミリュウ)」と名付けたこの写真から、僕はすごいエネルギーを確かに感じていました。そしていま振り返ればこの龍との邂逅(かいこう)は、マドンナの世界ツアー、その専属ダンサー合格の一報を受けた、その翌日のことだったのです。
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