簡単に買えない『ゼリーのイエ』木村カエラおすすめのお取り寄せ

食いしん坊の方々が出合った、とっておきのお取り寄せを教えてもらう連載。暮らしを幸せにしてくれるあの味を求めに、旅をしたくなることでしょう。

煌めく色、質感。どこか懐かしいルックスに出合った瞬間、夢中に。

今年デビュー20周年を迎える木村カエラさん。絵本やエッセイ本の出版、話題のサバイバルオーディション番組の「国民プロデューサー代表」に就任するなど幅広く活躍するカエラさんが、今一番心奪われているお取り寄せスイーツが『ゼリーのイエ』のカラフルなゼリーだ。

「お世話になっているアーティストのライブに行く際には必ず差し入れを持って行くようにしています。『あの方には何をあげようかな？』と、常に考えているんです。なので、今まで喜んでもらえたものや、これから贈りたいもの、そして自分がいただいて嬉しかったものを『差し入れリスト』にして保存しておくのが習慣になっています。そのリストにいつも目立つように記載しているのがこの『ゼリーのイエ』のゼリー。

コロナ禍中、家でもテンションが上がるものが食べたくてネットでいろいろと探しているときに見つけたのが最初の出合い。ホームページに掲載されているゼリーの写真に、釘付けになったのを今でも鮮明に覚えています。レトロなルックスにキラキラと輝く宝石のような色合い、ぷるぷるとした食感、切った際に現れる断面の息を飲むほどの美しさ、それらのすべてが私のツボ。もともと昭和レトロな雑貨が好きだったこともあり、一気に魅了されました。

差し入れとして持参すると、どの現場でも必ず歓声が上がります。スマホで撮影大会が始まることも。何度でも食べたくなるほどお気に入りなのは、ミルクやオレンジ、イチゴ、メロンなど10種以上のキューブ状のゼリーが入った、ひときわ目を惹くトロピカルゼリーです」

『ゼリーのイエ』は、約35年前に現在の店主である杉山修一さんの母・洋子さんが福島県いわき市小名浜の自宅で作って販売したのが始まり。天然のゼラチンを100％使い、すべて手作業で作られている繊細な味わいが魅力だ。全国にファンが多く、販売開始後、わずか数十分で売り切れてしまうこともあるそう。

「取り寄せが難しく、レアな存在だからこそ余計に夢中にさせられるんです」

撮影　江原隆司　
取材・文　高田真莉絵