メインコンテンツにスキップ
カリフォルニア パームスプリングスの砂漠ドライブ 空から舞い降りてきたものは…

カリフォルニア パームスプリングスの砂漠ドライブ 空から舞い降りてきたものは…

LIFE STYLE 雲の上の診察室

share

あけましておめでとうございます。

お正月なので頭痛のお話はひと休み、今回は私の旅の思い出を綴(つづ)らせていただこうと思います。私の印象深かった旅先、それはカリフォルニア州のパームスプリングスです。ゴルフコースが数多(あまた)ある砂漠のなかのリゾートで、私は20代の終わりから6年間、毎年彼(か)の地で開催される米国の頭痛専門医の講習会に通っていました。

私自身はゴルフをやりませんから、有名なゴルフ場がいくつあっても楽しくもなんともありません(笑)。それでも、この町を私はとても気に入りました。それは、ここでしか見ることのできない雄大な景色に魅せられたからです。私はロスからレンタカーで現地に赴き、空き時間はドライブを楽しみました。周囲に何もなく対向車もほとんど来ない砂漠のなかのドライブは、じつに爽快でした。

気分がよくなりすぎて、失敗したこともありました。ある日、いつものように砂漠のなかの一本道を快適に走行していると突然、空からヘリコプターが舞い降りてきて、車の前方に着陸したのです。慌ててブレーキを踏んだ私。ヘリからは二人の警官が……。驚く私に向かって警官の一人が言いました。「スピード違反だ!」。そう、彼らはなんと上空から速度超過の取り締まりをしていたのです。そして私はといえば、砂漠のドライブがあまりに心地よすぎて、現地の車の速度計がマイル表示であることをうっかり忘れていたのです。若き日の私は、こうして空から現れた警官から注意をされ、猛省しきりでした。

それ以降、どこの国においても安全運転を徹底していることはいうまでもありません。そんな失敗談も含めて、パームスプリングスの旅で、アメリカという国の大きさを痛烈に感じさせられたのです。

笑顔になる処方箋

海外で車を運転するときは、日本との違いに注意!

脳神経外科医・清水俊彦(しみず・としひこ)

脳神経外科医。医学博士。1958年、京都府生まれ。日本医科大学医学部卒業、東京女子医科大学大学院博士課程卒業。現在、東京女子医科大学をはじめとする複数のクリニックで頭痛外来を担当し、一日あたり数百人の患者さんを診察する、頭痛研究の第一人者。著書やメディアへの出演も数多い。