八ヶ岳の薪サウナへ キャンプが苦手でも森に通う理由
キャンプとは縁遠い生活を送る私が、何度も八ヶ岳の森を訪れたくなる理由がある。薪火がはぜる音を聞き、蒸気に包まれ、山から湧く水に身を沈める。サウナはただ汗を流す場所ではなかった。自然との距離を縮め、忘れていた夏休みの感覚を呼び覚ます入口だった。テントを張らなくてもいい。自分らしいかたちで森とつながる時間が、ここにはある。
蝉時雨(せみしぐれ)の向こう、森を浴びる……
薪火と水と木の匂いがしたら、八ヶ岳の夏休み
夏には、独特の匂いがある。
八ヶ岳の森に入ると、不思議と幼少期の静岡での夏休みの記憶が蘇(よみがえ)る。ふだん、キャンプとは極めて縁遠い生活を送る私を、森へ連れ出してくれる「きっかけ」。それがサウナだ。
サウナはときに、大人の童心をくすぐる。ただの熱い箱ではない。薪火を感じ、蒸気は心地よく、山から湧いた水に飛び込み、大の字になって森を浴び、息を吸い込む。サウナがなければ出会えない感覚。


薪には、山梨を代表するウイスキー「白州」を貯蔵する役目を終えた酒樽材を使用。ロウリュには、この地に自生するハーブを用いる。野田クラクションベベー氏監修の力強い薪サウナは、ぜひ体験してほしい。

そして、ここFOLKWOODVILLAGE 八ヶ岳では、キャンプを、人それぞれ心地よい形で楽しめる。本格キャンパーがテントを張るのはもちろん、コテージでゆっくり過ごすもよし。日本のサウナシーンの課題ともいえる、子どもとの自然体験もここでは叶う。
自由に自分らしく過ごすなかで、蝉時雨だけは平等に降り注ぎ、夏の訪れを告げていた。


FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳
案内人・笹野美紀恵
実家は、“サウナの聖地”として知られる静岡「サウナしきじ」。ホテルの温浴施設をプロデュースするほか、医療機関とオリジナルの薬草入浴剤を共同開発するなど、未病予防にサウナを活用する取り組みも行っている。
撮影 金子斗夢
取材・編集 中野桜子
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