心が疲れたら国生みの島・淡路島へ 祈りが呼び覚ます生命力
写真:宮澤正明
音楽:黑瀧節也(Setsuya KUROTAKI)
Awajishima Recording & Sound Design by Setsuya KUROTAKI
All tracks copyright protected. All rights reserved.
℗ / © 2026 schön rec. Under exclusive license to NOiR Inc.
https://maison-noir.net/
https://setsuyakurotaki.com/
かみさまのこえをきく
仲間や家族と参道を歩き、祈り、願うことでセロトニン、オキシトシン、ドーパミンの分泌が促される――ウェルネスのスペシャリストが神社を巡り、心と体をひらく新しいあり方を探る本連載。神が最初につくった祈りの地として伝わる淡路島で、古代から受け継がれた祈りに触れながら、生命力の源を見つめ直した。
Mindful Steps 10550歩
今月の「SHINDO」チームの沼島 + 伊弉諾神宮散策歩数(目安)
SHINDO ――神社でひらく、心と体のウェルネス
その土地の自然音や神社にまつわる音に身をゆだね、神々をイメージした神楽(かぐら)のような動きと呼吸を重ねることで、心が静まり、意識は自然とこの瞬間へと向かう。本連載では、このSHINDOの考え方をもとに神社を巡り、心と体がひらかれていく感覚をひもといていく。
淡路島 国生み島で触れる生命力
淡路島を訪れて最初に感じたのは、生命力に満ちた土地だということだった。淡路島の南にある港から船に乗り、沼島へ向かう。船窓から海を眺めていると、日常が少しずつ遠ざかっていくようだった。国生み伝承が残る島へ渡る時間そのものが、心を整える準備のようにも感じられた。

島のシンボルでもある「上立神岩(かみたてがみいわ)」へ続く坂道は思いのほか険しい。腕時計に目をやると、心拍数は120を超えていた。僕は日頃から体づくりの指導をしているが、このくらいの負荷は脂肪燃焼にも効果的な強度だ。ただ、今回の旅で感じたのは数字のことではない。足腰が衰えれば、この景色に出会うこともできないということだ。
海上にそびえる上立神岩を前にすると、古代からの伝承が決して遠い世界の話ではないように思えた。風の音、波の音、そして自分の呼吸。その場に立たなければ感じられないものがある。
国生み伝承が息づく、神話の原風景
伊弉諾神宮では、本名孝至(ほんみょうたかし)宮司から日本人の祈りについて話を伺った。「神様に対する祈りの原点は、まず感謝です」。その言葉が強く心に残った。健康とは本来、体が動くこと、生きていること、その当たり前への感謝から始まるものではないだろうか。

さらに宮司は、「自分だけがよくなることを願うのではなく、お互いの幸せを祈り合う文化が日本にはある」と語った。神社を巡ることは、ただ参拝することではない。自らの体を使い、自然に触れ、生かされていることへの感謝を胸に刻む。その積み重ねが、心と体の健やかさにつながっていく。



国生みの地・淡路島で過ごした時間は、自分自身の原点を見つめ直す旅となった。この島で感じた生命力は、豊かな自然だけでなく、人々が受け継いできた祈りや暮らしの中にも息づいているのだと思う。
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
記紀では国生み・神生みの大業を終えたイザナギノミコトが余生を過ごしたと伝わる地。日本最古の神社として肇国(ちょうこく)の伝承を今に伝える。

国産木材をふんだんに使った全長100メートルの禅デッキ。空に浮かぶような空間で、風と鳥のさえずりに耳を澄ませながら禅や瞑想を体験できる。
禅坊 靖寧 ZENBO SEINEI
とちのものをいただく――べっぴん鱧

美しい魚体から「べっぴん鱧」と呼ばれる淡路産の鱧。「高タンパクで低脂質なうえ、ビタミン類も豊富。疲労回復や夏バテ予防におすすめです」と竹下さん。写真は、お造りや寿司、鍋で鱧を堪能できる鱧づくし御膳。
青海波 青の舎
竹下雄真(たけした・ゆうま)
写真 宮澤正明
案内人 竹下雄真
音楽 黑瀧節也
編集 服部広子
翼の王国のアンケートにぜひご協力ください。
抽選で当選した方にプレゼントを差し上げます。