プロテインメニュー開発中！妥協なくしてヘルシーに〜ニューヨーク、ヴィヴィッドに街を彩る最旬ドーナツ-6

ハンバーガーにピザ、ベーグル……アメリカが発信源の著名な料理は数あれど、実は甘味なくして語れないのがこの国の食文化。中でもドーナツは、老若男女にこよなく愛されつづける定番メニューだ。とはいえ、そのバラエティは日に日に厚みを増している。新感覚で楽しめる進化形ドーナツを考案している人気店に話を聞いた。

たかがドーナツ、されどドーナツ。人々に親しまれるスイーツは、時に街の発展の起爆剤ともなる。「この店を始めるときに目標にしていたのは、話題店がまだ密集していないエリアをあえて選び、ここを目的地にお客が来てくれるような場所になることでした」。ミッドタウンの名店「ドー ドーナツ」は、一番人気のチーズケーキドーナツを始め多くの人に愛されて、今では大手ナチュラル＆オーガニック系スーパーの「ホールフーズマーケット」へ品物をおろすほどに。オーナーのスティーブさんは、フワフワで大ぶりのサイズ感のみならず、使う素材のおいしさをきちんと引き出すことにも気を配る。「例えばコロンビア産のグアバを使うときには、必ず現地出身のスタッフを交えて試食を重ね、彼らにとっても違和感のない味を目指します」。このようなひと手間が、観光客などグローバルな視野での集客につながるというわけだ。キッチンや開発チームには、写真に写っているシェフを含め、さまざまなバックボーンを持つ多彩な人材が揃う。

イベントやケータリングに対応し、多くのセレブリティやアスリートの御用達としても有名に。現在開発中のプロテインドーナツは、著名なボディビルダーとタッグを組み、フィードバックをもらいながら改良を重ねているそう。スティーブさんからは「ドーナツは朝食にも会議のお供にもなる、アメリカで最もポピュラーなスイーツ。時代に合わせこれからもますます進化させていきます」との力強い言葉が。

複数の事業を抱える中で「ほかのビジネスと違い、あらゆる人を笑顔にできるのがドーナツ」だと感じたという彼。店では時代の流れに即し、オプションとしてヴィーガンメニューに対応するほか、さまざまな企業とのコラボレーションを通してファンを楽しませてきた。次なる一手のプロテインドーナツが、もしかすると新たな時代のスタンダードになるかも？乞うご期待だ。

案内人：ヒロ・ヨネモト
写真：ジェイコブ・サドラック＋キャロル・クルス
機材提供：CSIレンタル
取材＆文：山下美咲