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プエブラの歴史的建築で味わう、メキシコ料理の新しいかたち

プエブラの歴史的建築で味わう、メキシコ料理の新しいかたち

TRAVEL 2026.04 メキシコ特集

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1713年築の穀物倉庫を修復して誕生した「La Colecturía」は、プエブラの新しい文化拠点だ。

レストランでは自家栽培の野菜を使ったコンテンポラリーなメキシコ料理を提供し、バーやギャラリーも併設。緑あふれる中庭で味わうスパイス香るチョコラテとともに、歴史と現代が調和するひとときを楽しめる。

プエブラ大聖堂から徒歩10分ほどの距離にある、レストランやバーを併設した文化センター「La Colecturía(ラ・コレクトゥリーア)」。重厚な扉に出迎えられるエントランスを抜けると、街の中心地にあるとは思えないような緑豊かで開放的な空間が広がっている。

アーチが特徴的なこちらの建物は、1713年に建てられた歴史的価値の高い建造物で、「La Colecturía de Diezmos de Cercanías(ラ・コレクトゥリーア・デ・ディエスモス・デ・セルカニアス)」と呼ばれる。当時は、地域住民たちが教会に農作物の十分の一を納める制度があり、ここはそうして集められた穀物や小麦の保管庫の役割を担っていたそう。300年以上の月日が流れた今も、当時の教会建築の特徴を残し、重厚な雰囲気を醸し出している。

食料保管庫としての役目を終えた後、集合住宅や工場として利用していた時期もあったそうだが、その後、長らく放置されていた建物を、近年になってリノベーション。約10年もの歳月をかけた大規模な修復プロジェクトを経て、レストランや客席に焚火が設置されたバー、ギャラリーなどを備えた複合施設として2023年にスタートを切った。

広い敷地内には野菜やハーブが植えられた野菜園と果樹園を併設し、持続可能性をテーマに運営。ここで収穫された農作物は、レストランで提供される料理に使用されている。

レストランで提供される料理は、メキシカンを基本にしたコンテンポラリー料理。「エンフリホラーダス・デ・チロリオ(黒豆ソースの豚肉チリ煮込み入りエンチラーダス)」や「エンチラーダス・デ・ピピアン(かぼちゃの種ソースのエンチラーダス)」などのメキシコの定番料理を斬新にアレンジしたものや、サラダやオムレツなど、レパートリーも豊富だ。どの料理にも、他のレストランではあまり見かけない、自家栽培された新鮮野菜が添えられている。

チョコラテも人気の一杯。カカオの産地であるメキシコでは、チョコレートはお湯やミルクで割り、ドリンクとしていただくのが定番だ。こちらのレストランで提供されるチョコラテは、シナモンなどのスパイスがたっぷり入った香り豊かな一杯。まろやかな味わいが好きな人はミルクで割ったものを、よりスパイシーな味わいが好きな人はお湯で割ったチョコラテがおすすめ。使用されるチョコレートはすべて自家製でカカオ100パーセント。「クリオージョ・ブランコ」と呼ばれる最高品種のチョコレートが使われている。

今回、取材に応じてくれたレストランマネージャーのフェルナンド・ソモアノさん(右)と、歴史家でガイドのバレリア・カルバリオさん(左)。この地の歴史と文化を感じながら、緑あふれる心地よい空間でいただく美食を求めて、プエブラを訪れた際にはぜひ足を運んでほしい一軒だ。

La Colecturía (ラ・コレクトゥリーア)

写真 yOU(河﨑夕子)
取材・文 小嶋美樹
コーディネーション 長屋美保

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