サーファーたちが語る、より美しくなった海との付き合い方〜見つけた、新しいハワイvol.1
コロナ禍で一度は観光客がいなくなったハワイ。その間、何が変わって何が変わらなかったのか? 現地の人たちの温かい「おかえり」のメッセージを通して、これからのハワイの楽しみ方を考えてみませんか。vol.1は、美しい海について。世界で実力を認められる若きサーファーたちが、日本からの来訪者にアドバイスをくれました。
ハワイの海は特別で感謝すべき場所。海をリスペクトしてくれる日本の人たちが大好き──イーライ・オルソン、プロサーファー
「ぼくたちローカルにとって、ハワイの海は特別な場所。今の自分があるのはこの海があるからだし、感謝という言葉だけでは言い表せないくらいに大きなもの。コロナ期間中、ハワイの海は素晴らしさと豊かさを取り戻した。それを自分が死んだ後までもちゃんと伝えていきたいし、守っていかなくてはならない。観光に訪れる人々にも、ぼくらと同じように海と接してもらえたらと願っています」と話してくれたのは、日系4世でワイメアべイ出身のプロサーファーであるイーライ・オルソン。
「いろいろな場所からやってくる観光客と接していてわかるのは、日本の人たちは他国からの訪問者とはちょっと違う、ということ。ハワイの波や海に対して理解をし、リスペクトしてくれていると感じるのです。だからぼくの周りの海の仲間は皆、日本のサーファーや日本人のことが大好き。でも、とてもシャイだよね! もっと話しかけてきてほしい。ぼくたちローカルの中には、よそから来た人々をヘルプしたいと思っている人がたくさんいるよ。観光客と接したいという気持ちが常に備わっているから、遠慮せず話しかけてきてほしい。『どこのビーチがいいの?』とか『どこでシュノーケルできる?』とか、なんでもいいんだ。『聞いたら悪いかな』なんて思わないで。地元の人たちとコミュニケーションして、このハワイの海を知ってほしい。伝えたいものを持っているからね。だから、次にハワイを訪れるときはDon’t be shy! その気持ちを忘れずに楽しんで」
イーライは3歳の頃から波に乗り始め、2016年ハワイ地区のチャンピオンとなりレジェンドに。ビッグウェーブへの恐怖心を克服するため始めた柔術でもエキスパート部門チャンピオンに輝く。自身の名で運営するYouTubeチャンネルも好評。
ローカルと同じ目線で、カントリーサイドの海へも敬意を──シオン・クロフォード、2021年NSSAチャンピオンシップ優勝
シオン・クロフォードはオアフ島育ちの17歳。「ハワイの海は世界で一番美しいと思う。海とローカルの人々をリスペクトできないと、どんな人でも海から追い出されます。自分から心を開いて“セイ・ハロー”するだけでOK。難しくないことだよ」