クリスマスに欠かせない伝統焼き菓子の門外不出レシピ(ベルリン)〜ドイツの優しさに触れる旅vol.3
レーズン&レモン・オレンジピールがたっぷり!
ラム酒が効いた本場の味を初体験
ベルリンから電車で40分。のどかな田舎町で20年続くパン屋さん「ベーカリー・ショルツ」では10月からシュトーレンを販売している。「レシピは企業秘密だよ」と笑いながらシュトーレンを作り始める店主のショルツさん。ラム酒に4日間漬け込んだというレーズンを見せ、ジンやウイスキー、白ワインなども使うと教えてくれた。
具材を混ぜた生地を成形し、オーブンで焼くことおよそ45分。焼き上がった菓子を澄ましバターにくぐらせ、バニラシュガーでコーティングしたら完成だ。さて、初めて食べる本場・ドイツのシュトーレンのお味は……しっとりとした食感とラム酒のパンチが効いた大人の味。美味しくてクリスマスまでに食べ切ってしまいそう!
「油でコーティングすることで乾燥を防ぐんですよ」(店主ショルツさん)
ドイツでは、クリスマスを待つ4週間のアドベント(イエス・キリストの降誕を待ち望む「待降節」)に少しつずつスライスして食べる習慣がある「シュトーレン」。酵母の入った生地にレーズンとレモンピール、オレンジピール、ナッツが練り込まれ、180〜200度で焼き上げる。焼き上がった菓子の上には真っ白くなるまで粉砂糖がまぶされている。
Bäckerei & Konditorei Scholz
ベルリン・ケーペニックにあるショルツさんのベーカリーでは毎朝、ロールパンやクロワッサンなど20種類以上の焼き立てのパンを販売している。店舗奥の工房では、焼き菓子からウェディングケーキ、シュトーレンも製造。ウイスキーやジンのシュトーレンのほか、焼きリンゴやアプリコットのシュトーレンなど種類も豊富。