地域に愛されて磨かれ育っていく「麦とビールと人」〜〝未来〟を紡ぐ徳島4
上勝町のゼロ・ウェイスト活動に共感し、リデュース、リユース、リサイクルに取り組みな
がらビールを造る小さなブルワリー。建物には町の加工場から出たスギの端材やゴミステーションに廃棄された建具などを使い、店内の什器にも古箪笥や古道具を活用しています。
製造工程でもサステナブルな試みを実践していて、柚香フレーバーのビールには廃棄対象の果皮を使用、モルトかすは堆肥化して近隣の農業者に無料配布しています。2022年は、その液肥で育てた麦でビールを造り、「リライズ(再興再起)」の名前で販売。今後は地域で麦の栽培に力を入れ、その麦を仕入れることで町の経済を循環していきたいとのこと。
建物内のレストランには量り売りショップがあり、ドリンクや食品のほか、日用品も購入可能。建物の裏手にはキャンピングカーやバスタブ、サウナなどを備えたグランピング施設もあり、バーベキューとビールをゆっくり楽しんだあと、そのまま泊まることもできます。
建具を組み上げたステンドグラスからの光を受け、空瓶のシャンデリアが優しい輝きを放つレストラン店内。
クラフトビールにぴったりなバーベキュー料理も必食。しっとりとした豚肉の旨みと地元野菜の甘みが堪らない「自家製プルドポークのサンドウィッチとドリンクのセット」1,700 円、できたてのクラフトビールは1パイント 950 円。
「手みやげにしたいけん、と町の人がビールを買いに来てくれたりするのが、すっごくうれしいんです」とマネージャーの池添亜希さん。
ビールはグラスやボトルでの販売のほか、量り売りも可能。地域特産の柚香や上勝晩茶を使ったオリジナリティあるラインナップに、あれもこれもと試したくなります。
RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store
撮影:鈴木大樹
取材&文:吉田けい
編集:小嶋美樹