伊豆の名宿「おちあいろう」で温泉サウナと大自然の水風呂を堪能
明治創業、湯ヶ島の名宿で堪能 温泉が流れるサウナと渓流の水風呂
岩から温泉が湧き出るサウナ内は、保湿効果も抜群。その上、温泉水を使ったロウリュで、温泉成分を含んだ蒸気を体いっぱいに浴びて、ここでしか味わえないサウナ体験にワクワクします。湧き出た温泉が足元を流れ、まるで足湯のよう!
サウナ内に湯の花が堆積した岩が!
職人の技が光る富士山の組子細工
伊豆半島の中央部に位置する天城湯ヶ島温泉で約150年続く老舗旅館「おちあいろう」。明治から昭和にかけて島崎藤村、川端康成、北原白秋など多くの文学者に愛された名宿が今、サウナ愛好家たちから熱い視線を浴びています。
というのも、2019年のリニューアルとともにサウナを新設したこちら。温泉が流れる「天狗サウナ」と、茶室をモチーフにした「茶室サウナ」、趣の異なる2つのサウナは、〈今行くべきサウナ10選〉の一つとしてサウナシュランに選ばれました。
単なる箱ではない茶室サウナで瞑想
水風呂の上に水上コテージのように造られた茶室サウナは、にじり口を模した狭い入り口と、その逆に、壁一面ガラス張りの開放的な窓が特徴で、緑豊かな天城の自然を一望できます。
「水風呂は、宿の側(そば)を流れる狩野川の水を使用しています。お客様からは、やはり天然の水は気持ちがいいと大変好評です。渓流沿いに建てられたテントサウナも利用可能で、目の前の川に入って天然の水風呂をお楽しみいただけます」(広報担当の月出健介さん)
テントサウナは狩野川が水風呂
名宿の優雅な建築美に触れつつ、趣向を凝らしたサウナを堪能。感嘆の声しかありません。
おちあいろう
1874年創業。組子細工の障子やステンドグラスなど意匠が全て異なる客室は全16室。玄関のある本館を含め7棟が国の登録有形文化財となっている。近隣の山や海の恵みを取り入れた料理は天城の鹿などジビエも評判だ。
静岡県伊豆市湯ヶ島1887-1
0558-85-0014
サウナトータルプロデューサー 笹野美紀恵
サウナ・温浴施設プロデュースのほか医療機関と連携し、新しいウェルネスの形を提案している。実家の静岡「サウナしきじ」を“聖地”と呼ばれる唯一無二の存在に育て上げた。
写真 福田ヨシツグ
編集 服部広子