メインコンテンツにスキップ
航空ダイヤの修正システムが国内線で活躍中 70%の時間削減が可能に

航空ダイヤの修正システムが国内線で活躍中 70%の時間削減が可能に

ANA REPORT 翼の流儀

share

▶︎ From “It’s Impossible” to “It’s Amazing.” ANA Achieves A New Milestone in the Airline Industry.

▶︎ 将“不可能办得到”变为“太厉害了”航空业界首次取得的突破性成果

「できるわけがない」が「すごいね」に。航空業界初の“快挙”とは

できるわけがない――。

航空業界で長年、そう思い込まれていたことを、ANAは昨年、見事に実現してみせた。いや、正しくはANA内でも懐疑的な意見が大半を占めていたという。それを今回、本稿に登場する2人をメインに、パートナー企業の協力のもと、これまでの“常識”を覆してみせたのだ。

2025年7月、ANAは悪天候や機材の不具合、空港混雑といった運航のイレギュラーが起こった際のダイヤ修正案を自動立案する業務システムを開発。まず、国内線を対象に本稼働させた。

「もともと、ダイヤ業務というのは、属人化した要素がとても大きいものなのです」

こう話すのは新システム、その名も「ANAlizer(アナライザー)」の“生みの親”の一人、オペレーションマネジメントセンター(以下、OMC)オペレーション業務部企画推進チームの西尾綾だ。

現在、ANAは国内線と国際線をあわせると、1日に1千便近くの飛行機を運航している。無論、これらの便は決められたダイヤで飛んでいるが、悪天候など予期せぬ事態によって、ダイヤが乱れることも。こうしたとき、従来はANAも専門スタッフの手で運航ダイヤを修正してきた。搭乗客の予約状況や、機材や乗務員のやりくりなど、相互に影響を及ぼす膨大な与件を同時に勘案し、限られた時間内に最適な解を導き出す――。そこには、高度な専門性が不可欠だからだ。西尾は言う。

「人材育成のハードルが非常に高いことも、組織的な課題になっていました。そのため、日本はもとより、世界各国の航空会社がシステム化を検討してきたのですが……、実際の運用には至っていなかったのです」

ANAlizerを使えば、これまで、10年超の経験を積んだベテランでなければ対応が難しかった複雑な事案も、誰もが迅速に対処可能になる。西尾の同僚で、企画推進チームのリーダー・筒井謙一はこう力を込める。

「ここまで広範な要素を盛り込みながら、自動で高精度なダイヤ修正案を提示できるシステムというのは、世界的にも例がありません。実装できたのはANAだけだと自負しています」

そう、ANAlizerの出現でANAは、いや、航空業界そのものが、DXの重要な一歩を踏み出したのだ。今回は、その大きな変革をもたらそうとしている二人が語る、“イノベーションの舞台裏”――。

「機械には無理、できるわけがない」

【上】左:筒井 右:西尾

筒井も西尾も、ANAに入社したのは同じ2007年だった。筒井は学生時代、雷の研究に没頭していたと話す。

「私は大学から大学院までずっと“次に雷がどこに落ちるか”そのデータ解析をやっていました」 

培った知見を活かしたいと、筒井はANAの門を叩く。いっぽうの西尾は大学の体育会ラグビー部で、学生トレーナーとして選手のメディカルサポート役を務めていたという。

「体力に自信があったことに加え、人と接することが好きで、誰かの役に立ち、喜んでいただけることが自分自身のモチベーションになり、そのような長所を活かせる仕事を求めて、ANAに入りました」

入社後、筒井は配属された伊丹空港のステーションコントロール部で、運航管理者の国家資格を取得した。西尾は羽田空港の旅客サービス部などで経験を積んだ。そして2018年、二人はともにOMCに異動になる。西尾は言う。

「ちょうどANAlizerを開発するきっかけとなったプロジェクトが立ち上がる、そういうタイミングでした」

先に西尾が述べたように、属人化、高度な専門性、人材育成の難しさといった課題克服を目指し2018年、システム化検討のための新チームがOMC内に発足する。OMCとはまさにANAの“運航の要”。詳細な気象解析のうえ運航方針を立案し、全運航便を監視、地上からパイロットを支援する。ダイヤが乱れたとき、新しいダイヤに修正するのも、OMCのプロたち。西尾はその“プロの力”に舌を巻いたという。

「イレギュラーの発生時、周囲を取り巻く要素は、そのときどきによって様々で。予備の機材が何機か、すぐに運航を担当できる乗員が何人いるか、天候はどう推移するか……、条件がそれぞれ違って、たとえ似たケースは存在しても、同じ状況というのは二つとない。ダイヤ担当者は、そういった多様な要素をすべて考慮し『この修正がベスト』と判断を下しています」

目指したのはその圧倒的な“プロの力”を機械に置き換えること――。筒井がこう述懐した。

「社内的には……端から相手にしてもらえないというか(苦笑)。OMCのセンター長や組織のトップは『絶対必要なこと』と理解を示してくれました。ただ、現場で実際にダイヤを担当しているメンバーは『機械には無理、できるはずがない』と。高難度の仕事をしている誇りもありますから、それは当然の反応でした。システム部門からは『世にないものをゼロから作るなんて無理』と。また、相当な予算が必要と想定できましたから、財務や経管部門からも『ちょっと無理ですね』……。もう、マイナスからのスタートでしたね」

そんな“四面楚歌”とも思える状況を、どうやって乗り越えたのか。筒井は自嘲気味にこう答えた。

「私自身は『絶対できる』と思ってたんです。学生時代、雷の研究のなかで数値モデリングをやっていた経験を踏まえてのことですが、論理的には可能だと自信だけがあって。それをモチベーションに挑戦できた」

いっぽう「専門知識は皆無ですが」と前置きした西尾は、

「何かのきっかけですごいものができるんじゃないか、と言う期待のほうが大きかった。あまり、諦めという心境には至らなかった」と微笑んだ。そして筒井は「大きかったのはパートナー企業の存在」と語る。

「一緒にシステム開発をしてくれる企業の選定に1年ほどを要しました。多くの企業を回っても、返ってくるのは『難しいかもしれません』という反応ばかり。そんななか、日立製作所さんは『できます!』と力強く答えてくれた。私たち以上の熱意を持った方が先方にいて。その方と話していくなかで、私たちも視野が開け、実際に動き出すことができました」

翌2019年、プロジェクトは早くも最初の結果を出す。西尾が笑顔で振り返った「限られた与件だけのスモールな形の実証実験を繰り返すなかでした。イレギュラーが発生した名古屋発着の便のダイヤ修正をシステムに試行させてみたところ、ベテラン担当者と同じ答えを導き出せた。“ANAlizerも同じ答が出せた!”と嬉しかった(笑)」

無事、軌道に乗ったかに見えた新システム開発。だが、その後も道は平坦ではなかった。

成長の余地はまだある「組織の皆で“一人前”に育てていきたい」

「最初の結果が出た直後、コロナ禍に見舞われ、投資がまったく期待できなくなってしまったんです。システム開発には億単位の予算が必要になりますが、それが一切、捻出できない事態に陥りました。とはいえ、このプロジェクトは途切れさせるわけにはいかないと考えていました。コロナ終息後、必ずデータデジタルの世界が来ると。たとえ細々とでも開発を続けなければ、そう思っていました」

自宅待機が続くなかで、それでも筒井は社内外の人間に連絡をとり続け、リモート会議を繰り返したという。

「家の中で悶々としながらも、じつは理解者を一人ひとり増やしていく、いま振り返ればすごく大切な時期だったと思います。『このシステムは絶対必要になります』と、来る日も来る日もパソコンの向こうにいる誰かに説いている、そんな感じでした」

開発そのものも、一朝一夕には進まない。最大の課題は、ANAが長年にわたって培ってきた運航に関する膨大なノウハウや多様な情報をシステムが解析できるデータに落とし込む作業。

「ダイヤ担当者から聞き取った情報をシステムに与えていくのですが、低迷期が長く続きました。普段、何を考え修正案を導き出しているのか、考え方、ルールをもとにアルゴリズムを作る。でも、出てきた案は全然使い物にならない。なぜかと紐解いて、ここが違ったかなと手直しし、もう一回やってみる。するとわずかながら精度は上がるものの、それでも全然、物足りない。もう一回いじると、また精度が落ちてしまったり。そんなことを繰り返していると、ある瞬間、精度が階段状に一気に上がって。でも、また次には低迷期が続いて……そんな繰り返しでした」

原因は、ダイヤ担当者が日ごろダイヤ修正にあたる際の複層的な考え方、そのすべてを取り込めていないこと。筒井が言う。

「100%と思っていても、実際は表層の考え方10〜20%ほどしか聞き出せていなかった。ダイヤ担当者は、その奥で山ほど多くのことを瞬時に考え、判断している。その見えない部分をデータ化し与えていく作業が本当に重要で、難しかった」

それでも、システムは着実に“成長”。2023年、今度は人が舌を巻く番だった。

「実験を重ね、最後は台風で発生した大規模なイレギュラーのダイヤ修正を、あくまで仮想空間のなかのことですけど、システムに対処させたんです。結果、要所を押さえた修正案は出せるように。それをベテランのダイヤ担当者に見てもらったところ『これ、何時間かけて出てきた案?』と。こちらが『1時間ほど』と伝えると、その人は『え、たった1時間⁉すごいね』と目を丸くしてた。たしかに、人が対処したら5〜6時間はかかる内容、驚かれるのも無理もないと思いました」

「できるわけない」が「すごいね」となり、周囲の見方は180度変化。なかには「システムが自分に敵うか試してみよう」と面白がるベテランも現れた。

「それでシステムに名前をつけようとなって。ベテランメンバーがこぞって応募してくれましたね」

晴れて「ANAlizer」の名を冠した新システムは2025年7月、ついに本稼働に至る。西尾は感慨深げにこう振り返った。

「直後に南九州・新燃岳の噴火が起きて。ダイヤ修正が必要となりANAlizerを使ったところ、ベテランと同じ修正案を短時間で出すことに成功。架空のケースの実験では実績を伸ばしていましたが、実際のケースで、現場のダイヤ担当者を横にして、期待通りの成果を上げられたことで、さらに自信が持てました」

ANAlizerのいちばんの長所を西尾は「時間短縮」と話す。

「大規模なイレギュラー発生時では、概ね70%ほどの時間短縮が可能です。とはいえ、まだ完璧ではありません。現時点ではANAlizerが提示した複数の修正案から、最後は担当者が判断を下しています。ANAlizerは人間でいえばまだ中学生くらい、成長の余地は残されていますし、これからは組織の皆で“一人前”に育てていきたいです」

活躍の場が広がる可能性も高いと、西尾は嬉しそうに話す。

「現在は国内線のみで稼働していますが、近い将来は国際線も対応させたい。それから去年の秋、私たちは日立製作所の方とロンドンのカンファレンスに参加して。そこでANAlizerを発表したところ、海外の航空会社など、多くの企業が興味を持ってくれた。ゆくゆくはシステムを外販できる可能性も高いと思います。当初は手を焼いた時期も長かったですが、いまとなっては想像以上に“いい相棒”に成長してきていると、そう思っています(笑)」

翼の王国のアンケートにぜひご協力ください。
抽選で当選した方にプレゼントを差し上げます。

From “It’s Impossible” to “It’s Amazing.”
ANA Achieves A New Milestone in the Airline Industry.

The flight schedule revision system running on domestic routes has cut time by 70% compared to the traditional way

ANA has implemented a new system that handles the complex task of creating schedule adjustments in the event of operational disruptions due to bad weather, aircraft malfunctions, or airport congestion. This skill, which used to be handled by professionals, is now carried out by ANAlizer, which automatically generates high-speed, high-precision schedule revision plans on domestic routes. It opens up new possibilities in digital transformation in an area that previously relied on veterans with over ten years of experience. The barriers were numerous, such as depending on individuals, training staff, internal and external negative opinions, and a lack of investment due to the pandemic. We spoke with Aya Nishio and Kenichi Tsutsui from OMC’s Planning Promotion Team about how they managed to challenge the status quo in six years, as well as the behind-the-scenes of this brilliant innovation.

It’s impossible.

And yet, just last year, ANA achieved what the airline industry had long believed impossible.

In July 2025, ANA developed a business system that automatically generates revised flight schedules during disruptions. It was first used on domestic routes.

“Scheduling operations relied a lot on individual skills,” explains Aya Nishio, one of the creators of the new ANAlizer system from the Planning Promotion Team in the Operations Department at the Operations Management Center (OMC).

ANA currently operates nearly 1,000 flights daily. Although they operate on fixed schedules, disruptions can occur, such as adverse weather conditions. Until now, ANA relied on specialized staff to manually adjust flight schedules, taking into consideration various important factors (passenger reservations, aircraft and crew availability…) to find the best solution within a limited timeframe. This is why certain expertise is required.

Aya: It has become extremely difficult to train new staff, which is one of our current challenges as a company.

With ANAlizer, even complex cases that only veteran staff with over ten years of experience could previously handle can now be easily addressed by anyone.

“There is no other system in the world that can automatically generate high-precision flight schedule revisions with such a wide range of factors. Here at ANA, we are proud to say that we are the only airline to do it,” emphasizes Aya’s colleague, Kenichi Tsutsui, leader of the Planning Promotion Team.

Indeed, with the emergence of ANAlizer, not only ANA but the airline industry as a whole has taken a significant step forward in digital transformation. For this issue, we spoke with two individuals who played a crucial part in this major change about the behind-the-scenes of this innovation.

“It won’t work with machines. It’s impossible.”

Both Kenichi and Aya joined ANA in 2007.

After joining, Kenichi obtained his national Flight Dispatcher License while assigned to the Station Control Department at Osaka International Airport (Itami Airport). Aya gained experience in the Passenger Services Department at Haneda Airport and other departments. In 2018, both were transferred to OMC.

Aya: We joined right when the project that later led to ANAlizer was launched.

A new OMC team was formed in 2018 to explore systemization and overcome challenges like relying on individual efforts, high expertise, and difficulties in training new staff. OMC acts as ANA’s core of operations. This is where flight policies are developed based on detailed weather analysis, where all flights are monitored, and where pilots are supported from the ground. Whenever schedules were disrupted, OMC members were there to revise them. Aya was stunned by the strength of these professionals.

Aya: All the elements surrounding the disruptions vary each time. We may ask ourselves how many spare aircraft are available, how many crew members can be dispatched immediately, or how the weather will develop. The staff in charge of the schedule has to consider all of these points to find the best solution.

The goal was to replace the overwhelming strength of professionals with machines.

Kenichi: Some of our colleagues didn’t take it seriously at first. (smiles wryly) The OMC director and other heads of the organization recognized it was absolutely necessary, but the staff actually handling the schedules on the ground said that machines couldn’t do it. That’s because they take pride in handling such difficult work, so I can understand their reactions. The Systems Department said that building something that doesn’t exist from scratch was impossible. And because of the expected budget, the Finance and Management Control Departments also thought it was unrealistic. They only had negative things to say at the beginning.

How did they overcome this situation when the odds seemed to be against them?

Kenichi: Our partner company really helped us.
It took about a year to find a company willing to develop the system with us. We approached many companies, but all of them would tell us, “This might be too difficult.” Hitachi, Ltd. was the only one to respond with a motivating “We can do it!” Someone on their side was even more determined than we were. Talking with them broadened our perspective and motivated us to start developing our project.

The following year, in 2019, the project began to bear fruit. Aya smiles as she recalls that time.

Aya: We were repeating small-scale demonstration experiments with limited data. When we tested the system to adjust the schedule of a Nagoya flight that had been disrupted, it found the same solution as a veteran
staff member. We were so happy that the prototype had come up with the same answer as us! (laughs)

The new system development seemed to be on the right track, but the road ahead was far from easy.

Still room for growth… “To make it stand on its own.”

Kenichi: The COVID-19 pandemic hit right after we got our first results, and we were suddenly unable to anticipate any investments. I still felt like we couldn’t give up on this project, because I knew that digital data would become more and more important after the pandemic. We just had to keep going, even on a small scale.

When everyone was ordered to stay home, Kenichi kept reaching out to people inside and outside the company and holding online meetings.

Kenichi: Even though it was frustrating being stuck at home, I felt like I was slowly gaining more supporters.

The project didn’t develop overnight. The biggest challenge was converting years’ worth of ANA’s operational knowledge and information into data that the system could analyze.

Kenichi: We put information gathered from the scheduling staff into the system, but we hit a plateau. We tried building an algorithm based on what staff would usually consider when making revisions, their thought process, their rules… Unfortunately, those revisions were completely unusable. We would fix the system, thinking we had found the issue, and try again. Then, the accuracy would improve, but not enough, so we had to make further changes, and the accuracy would drop.

The problem lay in the system not capturing all the layers of the thought process that the scheduling staff would have in their daily revisions.

Kenichi: Even when we thought we had reached 100%, we had actually only captured the surface level, so about 10 or 20%. The scheduling staff would consider and make judgments on a large number of factors. The most difficult part was also the most crucial. We had to turn this invisible layer into data and feed it into the system.

Despite the hurdles, the system continued developing, and in 2023, it was everyone else’s turn to be stunned.

Kenichi: After repeated experiments, we had the system handle a schedule revision during a large-scale disruption by digitally simulating a typhoon. It managed to produce a revised schedule that covered all the key points. When we showed the result to a veteran scheduling staff member, they asked how many hours it took the system to come up with the solution. When we told them it had only taken an hour, they widened their eyes and said, “Only an hour?! It’s amazing!” The solution would’ve normally taken a staff member five to six hours, so it was no surprise that they were so shocked.

They went from being told “It’s impossible” to “It’s amazing,” and the opinions of the people around them completely changed. Some veteran staff members even started having fun and trying to compete with the system to see if it could beat them.

Kenichi: Then, we decided to name the system, and all the veteran members submitted their suggestions.

The new system was named ANAlizer and finally debuted in July 2025. Aya is moved when she reflects on that time.

Aya: Right after that, the Shinmoedake Volcano in southern Kyushu erupted. We needed to adjust the schedule, so we used ANAlizer, and it successfully produced the same revisions as our veteran staff in much less time. We knew its performance had been improving in simulated experiments, but it gave us even more confidence to see its efficacy in a real-world scenario, surpassing even the scheduling staff present.

According to Aya, ANAlizer’s biggest advantage is that it saves time.

Aya: During large-scale disruptions, we can usually reduce time by about 70% with the system. However, it’s still not perfect. If we compare ANAlizer to a human, it’s like a middle school student, which means that there’s still room for growth. Going forward, we want the entire organization to work together to make it stand on its own.

Aya is very optimistic about the system’s future possibilities in the field.

Aya: Currently, it only operates on domestic routes, but our goal is to expand it to international routes in the near future. Last autumn, we attended a conference in London with representatives from Hitachi, Ltd. When we presented ANAlizer, many companies and overseas airlines showed interest in our system. We might be able to eventually sell it externally. The project development was not easy in the beginning, but I feel like it has now grown into a “good partner,” more than I could have imagined. (laughs)

Photographer: Tatsuya Mizuno, Interviewer/Writer: Takeshi Nakamoto

将“不可能办得到”变为“太厉害了”航空业界首次取得的突破性成果

用于修正航班时刻表的系统目前已在日本国内航线中投入使用 相较以往可节约70%的时间

 当因恶劣天气、机材故障、机场拥堵等原因导致航班运行发生混乱时,需要综合分析海量条件并制定航班时刻修正方案——这种原本属于“专业人士的经验技术”的工作,全日空如今已实现将其系统化。能够高速且高精度自动生成航班时刻修正方案的新系统“ANAlizer”已在日本国内航线正式投入运行。过去这一领域主要依赖拥有10年以上经验的资深员工,而如今则引入了DX这一全新的选择。面对工作过度依赖个人经验的问题、人材培养的瓶颈、来自公司内外的质疑声,以及新冠疫情期间投资停滞等重重困难,项目仍通过6年时间成功刷新了既有“常识”。本次我们采访了OMC企划推进团队的西尾绫与筒井谦一,了解幕后的故事。

不可能办得到。
  在航空业界,长期以来被认为“不可能实现”的事情,全日空在去年漂亮地将其变成了现实。
  2025年7月,全日空开发了一套在航班运行出现异常时,能够自动生成航班时刻调整方案的业务系统。并首先以日本国内航线为对象,正式投入运行。
 “原本,航班时刻编排这项业务,就具有非常依赖个人经验和能力。”
  说这句话的,是新系统——名为“ANAlizer”的“缔造者”之一,隶属于全日空Operation Management Center(以下简称OMC)运营业务部企划推进团队的西尾绫。
  目前,全日空每天大约运营近1000个航班。这些航班按照既定的航班时刻表运行,但由于恶劣天气等突发状况,时刻表也可能被打乱。遇到这种情况时,过去全日空一直是由专业工作人员手动对航班时刻进行调整。需要同时综合考虑旅客的订座情况、机材调配、乘务人员安排等彼此相互影响的大量条件,并在有限时间内得出最优方案——正因为如此,这项工作具有高度专业性。对此,西尾绫这样说道:“人才培养的门槛非常高,这也成为了组织层面的一项难题。”
  使用ANAlizer后,任何人都能够迅速应对,以前只有拥有超过10年经验的资深人员才能处理的复杂情况。西尾绫的同事、企划推进团队负责人筒井谦一也坚定地表示了这一点:“在纳入如此广泛要素的同时,还能够自动给出高精度航班时刻修正方案的系统,在全球范围内都没有先例。
我们自豪地认为,成功将其实现的只有全日空。”
  是的,随着ANAlizer的出现,不仅是全日空,甚至可以说整个航空业,都迈出了数字化转型(DX)的重要一步。这次,我们将通过致力于带来这场重大变革的两人的讲述,走进这段“创新诞生的幕后故事”。

“机器无法实现,不可能办得到。”

  筒井谦一和西尾绫都是在2007年进入全日空工作的。
  入职后,筒井被分配到伊丹机场的航站运行管理部门,并取得航空运行管理者国家资格。西尾则在羽田机场的旅客服务部等岗位积累了经验。随后在2018年,两人同时被调任至OMC。对此,西尾这样说道:“正好是在成为ANAlizer开发契机的那个项目启动的时间点。”
  为了解决属人化、高度专业性以及人才培养困难等课题,2018年,全日空在OMC内部成立了一个专门研究系统化的全新团队。OMC正是全日空名副其实的“运航核心”。在进行精密气象分析的基础上制定运行方针,监控所有航班运行,并从地面为飞行员提供支援。当航班时刻出现紊乱时,负责修正为新的时刻表的,也正是OMC的专业人员。对此,西尾绫表示,她对这些“专业人士的力量”深感佩服:“在发生异常情况时,周围所涉及的要素会因当时的状况而各不相同。比如,有多少架备用机可以使用、能立即承担航班运行任务的机组人员有多少、天气将如何变化……航班时刻负责人需要将这些多样的要素全部纳入考量,并判断最合适的修正方案。”

  我们的目标,是以机器来取代这种压倒性的“专业力量”。对此,筒井谦一如此回忆道:“在公司内部……可以说从一开始就没人当回事吧(苦笑)。OMC的中心领导及组织高层理解这件事是‘绝对有必要的’。不过,实际在一线负责航班时刻编排的成员们则认为‘机器无法实现,不可能办得到’。毕竟大家都为自己从事高难度工作而感到自豪,这也是很自然的反应。系统部门也认为‘要从零开始打造一个世上不存在的东西是不可能的’。另外,由于可以预想到需要相当规模的预算,财务和经营管理部门也表示‘这恐怕有点困难’……可以说,我们是从负起点出发的。”
  在看似“四面楚歌”的情况下,他们是如何破局的呢?
  对此,筒井谦一说:“起到关键作用的是合作伙伴企业。”
 “仅仅是在寻找愿意与我们共同进行系统开发的企业上,就花了大约一年时间,走访了很多公司,得到的回复几乎都是‘可能比较困难’。但就在这样的情况下,日立制作所却坚定地回答‘可以做到!’。在对方公司里,有位比我们还要更具热情的人。在与其不断交流的过程中,也让我们的视野随之开阔,也终于真正行动起来。”


  到了第二年的2019年,项目很快就取得了最初的成果。对此,西尾绫罗笑着回忆道:“那是在只限定少量条件的规模较小的验证实验中不断反复测试的阶段。我们尝试让系统对名古屋进出港航班在发生异常时进行时刻修正模拟,结果ANAlizer竟然得出了与资深负责人完全相同的答案。那一刻真的特别开心!(笑)”
  新系统的开发一度看似步入正轨。然而,此后的道路并不平坦。

仍有成长的空间
“希望能由整个单位的成员一起,
把它培养成独当一面的存在。”

 “就在最初成果刚刚出现之后,我们便遭遇了新冠疫情,投资已经完全无法指望了。即便如此,我们依然认为这个项目绝不能中断。因为在疫情结束之后,数据与数字技术的时代必然会到来。哪怕只能以很小的规模推进开发,我们也必须坚持下去。”
  在持续居家办公的情况下,筒井依然不断与公司内外相关人员保持联系,并反复召开远程会议。
 “在家里感到苦闷不已的同时,还是一点点地让更多人理解和支持我们,大概就是这种感觉。”
  开发工作本身也无法一蹴而就。最大的难题是如何将全日空多年来积累的、与航班运行相关的庞大经验与多样信息,转化为系统能够解析和处理的数据。

 “我们把从航班时刻负责人那里听取到的信息输入到系统中,但很长一段时间都处于低迷期。需要弄清他们平时是如何思考、如何得出修正方案的,并基于这些思路和规则来构建算法。然而,最初生成的方案完全无法使用。于是我们不断追溯原因,思考是不是哪里问题,进行修改,再重新尝试。虽然精度会有一点点提升,但仍远远不够。一旦再稍微改动一下,又可能反而导致精度下降……”
  原因在于,系统还无法完整吸收航班时刻负责人在日常进行时刻修正时所采用的多层次思考方式。筒井表示:“即使我们以为已经掌握100%,但实际上能听取到的,可能只有表层思考的10%~20%。航班时刻负责人在更深层,还会瞬间思考并判断大量信息。把这些看不见的部分转化为数据并输入系统,这项工作真的非常重要,也非常困难。”

 

 尽管如此,系统仍在稳步“成长”。在2023年,这次轮到人们赞叹不已了。
 “在不断进行实验之后,最后我们让系统去应对一次由台风引发的大规模异常情况的航班时刻修正。当然,是在虚拟环境中进行的。结果是,系统已经能够给出抓住要点的修正方案。我们把这个方案拿给资深的航班时刻负责人看,对方问‘这个方案是花了多少时间做出来的?’当我们回答‘大约 1个小时’时,对方立刻睁大眼睛说‘才1个小时⁉太厉害了’确实,如果是人工处理,大概要花5~6个小时,难怪会让人这么惊讶。”
  从“不可能办得到”变成“太厉害了”,周围人的看法发生了180度的转变。甚至还有一些资深员工开始带着兴趣表示“想试试看系统能不能比得过我”。
 “后来大家想给这个系统起名字。结果资深员工们都积极参与,争相提出命名方案。”
  正式命名为“ANAlizer”的新系统,终于在2025年7月正式投入运行。对此,西尾绫感慨地回忆道:“就在那之后不久,南九州·新燃岳发生喷发。由于需要进行航班时刻修正,我们使用了ANAlizer。结果成功在短时间内给出了与资深人员相同的修正方案。虽然在模拟案例实验中,系统已经不断积累成绩,但在真实案例中,在现场航班时刻负责人就在一旁的情况下,依然能够取得符合预期的成果,这让我们更加有信心。”
  西尾说ANAlizer最大的优势就在于“显著缩短处理时间”。
 “在发生大规模异常情况时,大致可以实现缩短约70%的处理时间。当然,目前还谈不上完美。如果把ANAlizer比作人类的话,大概还只是初中生的水平,仍然有成长空间。接下来,希望能够由整个组织共同努力,把它培养成真正能够独当一面的存在。”
  对于未来有望进一步扩大应用领域的可能性,西尾也满怀欣喜地这样说道:“目前系统只在日本国内航线运行,但在不久的将来,我们希望它也能覆盖国际航线。另外,去年秋天,我们还与日立制作所的成员一起,参加了在伦敦举办的会议。在那里发布ANAlizer后,海外航空公司等许多企业都表现出了浓厚兴趣。今后,系统也有很大可能实现对外销售。尽管最初在很长一段时间让我们头疼,但是现在,我觉得它已经成长为一个远超想象的‘好伙伴’了(笑)。”

摄影:水野龙也 采访、撰稿:仲本刚