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輪島から発信する気鋭の農家の米 持続可能な米作りこそ復興の道標

輪島から発信する気鋭の農家の米 持続可能な米作りこそ復興の道標

ANA REPORT

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おにぎりが透きとおってる! ANA “TEAM奥能登産コシヒカリ”

「被災田を使えるように復旧しながらの田植え」「農の秋到来 農業ボランティア 本年も募集中」……。SNSで稲作の現状をリアルに伝える川原應貴さんは、江戸時代から続く米農家の9代目。應貴さんが代表取締役を務める川原農産では、現在、コシヒカリをはじめ、6種類のうるち米を生産している。

キャリア25年の彼の農法は、いささかロックで挑戦的だ。無肥料、密苗粗植、中干しせず、乾田直播といった新しい取り組みをするたびに父である先代に怒られてきたが、それでも結果を出すことで父を説得してきた。

「他人と同じことができない変な農家です」と自らを卑下する應貴さんだが、それは「今までのやり方では続かない」という能登の米作りへの危機感があってこそ。肥料をたっぷりと入れて、田んぼを丁寧に中干しして、そうやって稲を甘やかして育てれば米の収量は上がるが、雑草も増えて作業的にはキツい。担い手不足の現代ではやっていけない。

そこで、施肥をやめ、雑草が増える中干しをやめ、稲本来の自然な力を引き出しながら栽培する。いわばファスティング農法だ。収獲量は少し減るが、そのぶん雑味のない美味しい米ができあがる。地主に地代を払うことができて、来年も続けていけるだけの収入が計算できればいい。必要以上の収穫量を目指さないことでコストカットにもなる。

そんななかで、2年前に能登半島地震と奥能登豪雨が発生。多くの水田が甚大な被害を受けた。

ANAグループは幅広い復興支援のひとつとして、かねてから稲作の持続可能性を目指してきた應貴さんの活動に注目。しかも川原農産をはじめ、この地域で作られたお米は文句なしに美味しい。そこで奥能登の生産者たちが作る貴重なコシヒカリのお米を羽田空港の〈ANA FESTA〉ゲートフード店でおにぎりとして提供し、さらにANA公式通販サイト〈A-style〉で販売することで「復興への思いを他地域のお客様にお届けできたら」と考え「続けること、忘れないことが大事」と語る。

そう、應貴さんがSNSを発信し続けるのも「能登を忘れてほしくないから」。まだ3割強の田んぼは復旧していない。被災後、妻と5人の子どもたちは能登を離れて奈良で暮らしている。それでも昨年ボランティアの中から1名が入社し、他2名が入社希望を示してくれている。少しずつ光が見えてきた。

透きとおるようなコシヒカリのおにぎり――その無垢な輝きには、雑味のない美味しさとともに、復興を願うANAグループの純粋な気持ちが込められている。

奥能登・輪島の農家
川原農産では、お米と栗の栽培を行っているが、それとは別に應貴さんは「奥能登合村國」というオンラインヴィレッジを建国し、近隣集落の関係人口・交流人口を増やすべく活動している。

川原農産・川原應貴さん
「能登の魅力は人と風土。そして豊かな食。まずは奥能登産コシヒカリの純粋なお米の美味しさを味わうことで、能登を体験してほしい。そして、ゆくゆくは能登に来てほしい。災害を風化させないためにも、今回はANAグループさんに能登を広める活動をしていただいてありがたい」

川原農産をはじめ奥能登の6つの生産法人が育んだ貴重なコシヒカリが身近に味わえる

ANA公式通販〈A-style〉で奥能登産コシヒカリを販売

ANAフーズ リテール営業部バイヤー・笠原 健さん
「〈A-style〉では、お客様のさまざまな好みにお応えできるよう、北海道から沖縄まで日本各地のお米を取り扱ってきました。北海道では新米の品評会に審査員として参加しています。能登産の原料を使用したスイーツや能登牛・豚などの取り扱いをはじめ、昨年は輪島塗の箸をセットにしたおせち料理を販売しました。今回は奥能登産コシヒカリという貴重なお米をぜひラインナップに加えたいと思って取り組みました」

ANAの公式通販〈A-style〉では1月27日より、奥能登産コシヒカリを2キロ×2袋で販売予定。

羽田空港〈ANA FESTA〉で奥能登産コシヒカリのおにぎりを販売

ANA FESTA 羽田60番ゲートフード店・西生 涼華さん
「年に数回ほど期間限定で日本各地のお米を使ったおにぎりの提供を行っています。毎日同じように炊飯して握っていますが、お米によって特徴が違うので、お米が変わると水加減の調整が難しいです。だから何度も試し炊きをして微調整しています。このおにぎりが能登を思い出すきっかけになれば……。生産者の方々はまだまだ大変だと思いますが、私たちも応援しているので頑張っていただきたいです」

奥能登産コシヒカリのおにぎりが提供されるのは2月17日~3月8日。

*提供期間は変更になる場合がございます。

*おにぎりはパックに入れて提供いたします。お皿は付きません。

撮影 沼尾翔平(一部)
取材・文 川原田朝雄