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白夜のフィンランドでプライベートサウナクルーズ 海に飛び込む至福の時間

白夜のフィンランドでプライベートサウナクルーズ 海に飛び込む至福の時間

TRAVEL 2025.11 フィンランド特集

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フィンランドの人口はおよそ554万人。日本と同等の国土面積に対し、その人口は北海道とほぼ同じ規模。しかしこの国は、世界幸福度ランキングで常に首位に輝く。幸福の背景には、フィンランド特有の精神性が息づいているに違いない。街を歩けば、公衆浴場=サウナがあちこちに見受けられる。フィンランド人にとってサウナは、一過性の流行ではなく、暮らしに深く根づいたかけがえのない文化だ。フィンランドの空気を肌で感じ、サウナがもたらす自然と人との結びつきを旅しながら、幸福のエッセンスを分かち合いたい。

裸でもビール片手でもOK? サウナ文化の自由さと奥深さ

首都ヘルシンキから20分船で足を延ばせば、島に着く。フィンランドを囲むバルト海は岩石からなる島嶼群があちこちに見られ、大小の無人島が存在する。ムーミンの世界にも描かれる、灯台やポッコリと海に浮かぶあの島の風景だ。

ロンナ島はサウナとレストランを楽しめる小さな島。サウナを堪能しクラフトビールを片手にバルト海を眺める……この上ない非日常感。

ところでフィンランドのサウナ室内の雰囲気は日本と違う。黙浴の概念はないし、知らない人同士でも会話を楽しむ。水着着用がマストでなければ開放的に裸で入るもよし、ビールを片手に入る人も(施設ルールに従った上で)。実に自由で、かつ他人を邪魔しないのがマナー。神秘的なサウナ室の光に身を委ね、しばし呆ける。休日の贅沢時間に時を忘れる。

2017年にオープンした5〜9月限定のサウナの島。大きなストーブと煙突を持ち、勢いよく薪が焚かれる。サウナ室は同じタイプが2つ。伝統的な2階建ての造りで、開放感がある。サウナの後はバルト海を感じられる。

ロシア時代の軍事領域として使用され、その後基地として利用されていた歴史があり、当時使われていた線路の跡や大きな柵の痕跡がそのまま残る。レストランは伝統的な北欧の料理をモダンにアレンジしていて、とても味がいい。地元産のオーガニック食材にこだわる。レストラン内の北欧レイアウトもかわいい。

Lonna Sauna(ロンナ・サウナ)

サウナ付きクルーザーで巡るバルト海の贅沢な夕暮れ

森や湖のイメージが強いが、悠々と広がるバルト海の楽しみも忘れてはならない。

サウナを備えたプライベート船はここならではの贅沢。白夜のクルージングは夕日の美しさと海をダイレクトに味わえる。サウナ室に座り感覚を研ぎ澄ませば、波のリズムが体に伝わる。ほてった体でバルト海に飛び込み風を受ける時間は格別だ。

そういえばフィンランドサウナを巡りカルチャーショックだったのは、「水風呂文化」がほぼないこと。聞くと、湖や海の自然を味わう目的以外で水風呂を必要としておらず、あとは風を感じるのが心地いいという。確かにこちらのサウナは湿度が高く、激熱でないため長く味わえる。海で泳ぎ、甲板に出て壮大なバルト海を眺めながら風と空を感じたら、確かにサウナ室と自然以外の目的はいらない。

貸切で過ごす、家族や友人とのプライベートサウナは格別。クルーザーに薪ストーブを持ち込む発想を具現化してしまうのがすばらしい。サウナの内部はすべて黒ハンノキの古木で造られ、サウナストーブはIKI-Kiuas社製。

キャプテンのヨーナさんが船頭してくれる。最大12名まで利用可能。船内ではラウンジを楽しめ、地下にはサウナ。シャワーも備わっている。フィンランドの白夜は特に明るく、日没が遅い時間に楽しめる。

協力 METOS

M/Y Fortune(M/Y フォーチュン)

ストックホルムとヘルシンキを往復 旅するフェリー「タリンクシリヤライン」

フィンランドとスウェーデンを結ぶタリンクシリヤライン社の運航する豪華客船でバルト海をクルーズ。16時間の航海は、移動手段としてだけでなく宿泊をして船旅を楽しむ要素も満載。

ANA公式YouTubeにて「シリヤラインで行く、ストックホルムーヘルシンキータリンの旅」
近日公開予定!

Tallink Silja Line

12階建ての船内ではレストラン、サウナ、免税店、ライブ、カジノなどが楽しめる。

ジャグジーとパブリックサウナ、プライベートサウナが船の中に!
ムーミンのオフィシャル運航船。ムーミンをモチーフにしたキャビンや限定グッズも。

Photographs Tom Kaneko
Coordinate Ayana Kobayashi
Writing & Editing Sakurako Nakano

翼の王国のアンケートにぜひご協力ください。
抽選で当選した方にプレゼントを差し上げます。

フィンランドへの翼
羽田空港(HND)からストックホルム(ARN)まではANA直行便で。ストックホルムからヘルシンキまでは空路での乗り継ぎまたは船便をご利用ください。

フィンランドのおすすめホテル

  • ヒルトン ヘルシンキ エアポート (Hilton Helsinki Airport)

    空港ターミナルから直接アクセスでき、空港から徒歩約3分のエアポートホテルです。ヘルシンキ観光や市内人気アトラクションやランドマークにも最適なロケーションです。
    TEL : +358 300 308489
    詳しくはこちら

  • Scandic Grand Central Helsinki

    テラス、コーヒーショップ / カフェ、庭園やサウナがあり、ゆったりとリラックスして過ごせます。ヘルシンキ中央駅、ヘルシンキ・ミュージックセンター、Helsinki Bus Stationなども近く観光におすすめです。
    TEL : +358 300 308401
    詳しくはこちら

  • ホテル インディゴ ヘルシンキ ブールバード バイ IHG (Hotel Indigo Helsinki-Boulevard By IHG)

    ヘルシンキの中心部に位置しており、観光に便利です。徒歩10分程にあるストックマンデパートやエスプラネード大通りでは、有名ブランドのショッピングを楽しめます。
    TEL : +358 9 47840000
    詳しくはこちら