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300種の花が季節を通じてお出迎え 「花の浮島」と呼ばれる礼文島の植物たち

300種の花が季節を通じてお出迎え 「花の浮島」と呼ばれる礼文島の植物たち

TRAVEL 2024.07  礼文島特集

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登山せずともさまざまな高山植物に出会える

山歩きは苦手だけれど、高山植物は眺めてみたい。そんな贅沢な願いを叶えてくれるのも礼文島の大きな魅力。

本州では高峰でしか咲くことのない花々を展望台どころか道端でも見られるのだ。礼文島にしか咲かない希少な固有種もある。ランの一種レブンアツモリソウは5月下旬から6月上旬、エーデルワイスの仲間レブンウスユキソウは6月中旬から8月に咲く。

そのほか約300種の花が季節を通じて次々と咲いていく。礼文島が「花の浮島」と呼ばれるゆえんだ。

島の北に位置するゴロタ岬から望む風景。最北端のスコトン岬まで眺められる絶景スポット。20分ほどの登山道を登った先にある。

礼文島で出会える植物

礼文島が大陸とつながっていた氷河期から、島にはたくさんの高山植物が生息していた。海に隔てられた後も、冷涼な高山気候と複雑な地形によって現在でも多くが自生している。

島にはレブンアツモリソウやレブンウスユキソウなど、希少な固有種が咲いている。夏がベストシーズンといわれているが、4月から9月までさまざまな高山植物が咲く。高台にある桃岩展望台エリアは花を眺める名所となっている。そのほか島内に礼文町高山植物園があるので、気軽に見ることができる。

本州のアルプスや、北海道大雪山系でしか見られない花々に加え礼文ならではの固有種、希少種の花々も。

1=イワベンケイ
2=ウルップソウ
3=レブンウスユキソウ
4=ヤマブキショウマ
5=マイヅルソウ
6=レブンシオガマ

柏倉陽介 | かしわくらようすけ

ネイチャーフォトグラファーとしてスミソニアン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議などで作品を展示。ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテストやワイルドライフフォトグラファー・オブザイヤーなどに入賞、国際モノクローム写真賞では審査員を務める。今年3月に写真集「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」を上梓。

柏倉陽介 写真

写真・文 柏倉陽介
ドローンパイロット 深田康介
編集 二村勉史

<礼文島への翼>
礼文島へは東京(羽田)などからANA便で稚内空港へ。稚内空港からバスで約40分の稚内港フェリーターミナルからフェリーで香深港まで、約1時間55分。

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