児島ジーンズの藍染め 世界が認める岡山の“青”の秘密

ものづくりを極めて目指す世界に誇れる“青”の姿
昨今、岡山の名が世界的に知れわたった要因として、児島の存在を看過することはできない。ここはかつて綿花の栽培から帆布(はんぷ)や足袋(たび)、学生服の生産が盛んに。60年代より米国文化の影響でジーンズの生産を始めたが、品質のよさに海外のトップブランドやコレクターからの需要が増した。
その根本にあるのは日本古来のものづくりの姿勢であり、ジーンズを彩る“青”を追求するひたむきな情熱。児島を“ジーンズの聖地”として盛り上げてきたアパレル・テキスタイルメーカーの「ジャパンブルー」では、主流のインディゴ染めとは別に昔ながらの製法を守る藍(あい)染め工房を所有する。
職人の岡本好春(よしはる)さんによれば「発酵の力で染める藍液は生き物」とのこと。「甕(かめ)の調子は湿度や天候で毎日変わるので、たとえ病気にかかっても必ず混ぜに来んといけません。その代わり、化学染料とはまったく違う奥深い経年変化が楽しめるんです」
糸の奥深くまで色素が浸透し、鮮やかながらも柔らかく奥行きのある風合いが。これを複数回繰り返すと、肉眼ではほぼ黒に見える“ 濃色” に。回数や藍のコンディションで濃淡を染め分ける。

普段は手袋をして作業。素手で触れると指先まで染まってしまうものの、天然藍なればこそ人が触れても安全なのだという。


児島ジーンズストリートの入り口にある本店前にて。ブランドMD課長の伊吹安広さんも広報の室山麻実(あさみ)さんも、児島のジーンズやその品質に魅せられて入社した。「ゆくゆくはアパレルに限らず、日本のものづくり全体を元気にしていきたい」と意気込む。




MOMOTARO JEANS KOJIMA AJINO
岡山県倉敷市児島味野1-12-17
ジャパンブルー
岡山県倉敷市児島味野4047-8
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