島中を包む甘い香り…自然と共存するレモン農園
島中を包む、レモンの花の甘い香り……。
瀬戸田の気候が生んだ、香りが自慢の国産レモンのめぐみ。
農薬・肥料不使用、廃棄を出さない、自然と共存するレモン農園
鬼崎シェフと親交が深い農園のひとつ、「れもんだにのうえん」は、40年の歴史がある農園。ここの自然栽培は、農薬・肥料不使用。「本来畑にないものは入れない」、これが農園を営む生産者の永井英夫さんのポリシーだといいます。これぞ本当の自然栽培。「木が元気だったら、虫や動物を寄せ付けないエチレンという物質が分泌されるので、農薬不使用でも元気なレモンが育つんです。人間と一緒ですね、体が丈夫なら病気を寄せ付けない。なるべく木の持つ力で、自然のおいしさを引き出せるように世話をしています」と言う永井さん。この島で600あまりのレモン農家がある中、農薬・肥料不使用の自然栽培はほんの一握り。
もうひとつ気をつけているのは、鮮度。「注文が入ってから収穫をしています。ロスが出ないうえ、鮮度が違う。もぎたてのレモンは香りが段違いですよ」と言う永井さん。鬼崎シェフも、「レモンは鮮度と香り。皮まで安心して調理できるのが、何より嬉しい」と太鼓判。レモンチェッロや皮を使った料理には、鮮度が良くてワックス不使用のレモンが欠かせません。レモンは酸度が高いので 腐敗が遅いからこそ、とれたてで流通されていないことも多いといいます。でも、鮮度の高いレモンを一度食べたらその香りの違いは一目瞭然。無駄に作らない、無駄にとらないことは、今後注目されるべきだといえるのではないでしょうか。
れもんだにのうえんの永井英夫さん(左)。鬼崎シェフもここのレモンのファン。いっしょに収穫を楽しんだり、ソイルでの料理にも欠かせない。
れもんだにのうえん
自然栽培のレモンや、レモンを使った商品・ドリンクが買える「レモンラボ」。しおまち商店街そばに位置する。
レモンは1〜4月が旬。10〜12月までは早摘みのグリーンレモン。香りは高いが、苦味がある。1月以降の遅摘みは生で皮ごと楽しめる。
USHIOチョコラトルとコラボしたレモンピール入りチョコレート。
レモンラボで飲むことができる、搾りたてレモンスカッシュ。
レモンラボで作っているホットレモネード。
レモンラボオリジナルの甘夏のマーマレード。
レモンの葉を楽しむ、レモンリーフティー。
Remon.Lab
柑橘の直接販売、シェアキッチンの運営、 柑橘商品の企画を行っている。
広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田 284-3
Instagram @remon.lab
オンラインショップ https://www.tabechoku.com/producers/23795
案内人/鬼崎翔大 撮影/尾原深水 編集/中野桜子