阿川佐和子お墨付き お取り寄せで楽しむ太宰府の味 梅の実ひじき
食いしん坊の方々が出合った、とっておきのお取り寄せを教えてもらう連載。暮らしを幸せにしてくれるあの味を求めに、旅をしたくなることでしょう。
ひじきと梅 この組み合わせを考えた人を尊敬します。
約30年続いている『週刊文春』の対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」ではインタビューアーを務め、小説家、エッセイスト、そして俳優とマルチに活躍する阿川佐和子さん。
料理好きと知られ、食にまつわるエッセイも数多く綴ってきた阿川さんが、「この組み合わせをよくぞ考えてくれました。思いついた人を尊敬します」と語るほど惚れ込んでいるのが、カリッとした梅としっかりとした歯ごたえが特徴のひじきが合わさった、太宰府十二堂えとやの「梅の実ひじき」だ。
梅干しやレモンといった酸っぱいものに目がないという彼女が、この「梅の実ひじき」と出合ったのは、とあるテレビ番組の収録。
「ごはんのおともを紹介するコーナーにて一口味わった際に、なんとおいしいものなのかしらと。他にもたくさんいただきましたが、こちらは抜群に私の好みでした。またいつか食べたいと願っていたところ、仕事で九州を訪れた際に帰りの空港で再会し、友人たちの分も含めたっぷりと買って帰りました。
炊きたてのごはんの上に好きなだけかけていただくのがスタンダードですが、おかゆやチャーハンの具材として使うことも。朝食には、水でふやかしたオートミールにかけて自由なアレンジを満喫しています。オートミール!?と、意外に思われるかもしれませんが、よく合うんですよ。海藻のやさしい風味に、キリッとした梅干しの酸っぱさがアクセントになっていて、食べ飽きません。
時間ができたら、太宰府天満宮の参道にあるお店の方にもぜひ買いに行ってみたいですね。余談ですが、太宰府天満宮三十九代宮司で、現在は竈門神社宮司の西高辻信良さんは大学時代の同級生。これも何かの縁ですよね。
お店に行けるまでの間は、お取り寄せを楽しもうと思います。普段はアンチデジタルで、インターネットはあまり使わないんですが、おいしいものを前にしたら、話は別(笑)。便利なインターネットを使って、またこちらを味わいます」。
『太宰府十二堂えとや』の梅の実ひじき
しその香りをまとった肉厚なひじきのもちっとした食感と、梅のカリッとした食感のコントラストが絶妙。独自の製法で作り上げたふりかけ。ごはんの友にはもちろん、おにぎり、サラダなどにも。756円150g
0120-66-0382
阿川佐和子
報道番組のキャスターを務めたのち、小説家・エッセイストとして活躍。新刊は、「聞く力」シリーズ最新刊『話す力心をつかむ44のヒント』(文春新書)。認知症の親の介護や家庭円満の秘訣など、とっておきのエピソードが満載。
撮影 江原隆司
取材・文 高田真莉絵