スキーリゾートでは甘いものを 脳神経外科医がおすすめゲレンデのヘルスケア
スキーシーズンまっただなかの2月。まさに、スキーリゾートに向かうフライト中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで私からのご提案。敏感な脳をお持ちの皆さまに、ご旅行を満喫していただくためにも、ゲレンデでは以下のことに注意を払っていただくと、よろしいかと思います。
まずは視覚からの刺激対策。雪原からの太陽光線の照り返しは、真夏のビーチリゾートと同じくらい強いのです。また、キラキラと光を乱反射しながら舞い落ちる雪景色も要注意。目の前をチラチラと舞う雪を見ていると、後頭葉の視覚野が過敏に反応してしまいます。ゲレンデでは、サングラスやゴーグルを装着するよう心がけましょう。
雪=美しいイメージを抱くことも少なくないと思いますが、降雪をもたらすのは雨と同じ低気圧です。頭上を低気圧が覆っている日は脳の血管も広がり気味になり、神経が刺激されて頭痛を引き起こしやすくなります。そして、一見優雅に見えても、スキーはとてもハードなスポーツです。低気圧&低血糖による不調を防ぐためにも、スキー中は定期的に飴玉を舐め、休憩タイムには少し甘めのコーヒーを飲みましょう。
また、スキーリゾートには温泉のある宿も少なくありませんが、ゲレンデからお風呂に直行するのはNG。冷え切った体のまま、お湯に浸かってしまうと血管が一気に弛緩してしまいます。まずは部屋で少し休憩してから、お風呂に向かいましょう。宿のなかには、部屋に和菓子など甘味を用意してくれているところもありますが、あれはとてもありがたい、理にかなったもてなしです。血糖値を引き上げ、血管を引き締めてから、ゆっくり温泉を堪能してください。そして、素敵なゲレンデタイムをお楽しみください。
笑顔になる処方箋
ゲレンデでは飴玉と甘めのコーヒー 温泉宿では入浴前に甘菓子を
脳神経外科医・清水俊彦(しみず・としひこ)
脳神経外科医。医学博士。1958年、京都府生まれ。日本医科大学医学部卒業、東京女子医科大学大学院博士課程卒業。現在、東京女子医科大学をはじめとする複数のクリニックで頭痛外来を担当し、一日あたり数百人の患者さんを診察する、頭痛研究の第一人者。著書やメディアへの出演も数多い。
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